苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない (ページ43)

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相談ページ43

「俺はお前にいつも助けられてばっかりだからいっつも傷ついてばかりのお前を助けてやりたいんだ」

「……あのね、…」

圭介には話そう

いや、全部話したい

私は全部話した

血の繋がらない兄のこと、私とイザナが不良にやられたこと、イザナに責任を感じさせて別れてしまったことを全部話した

「は？お前、その酷い火傷と刺し傷、そいつらにやられたのか！？」

「ﾊｲ」

真顔の圭介に掴まれてそう言われた

顔近い

「正直、俺がお前の義理の兄貴の立場だったら間違いなく同じことをしてたと思う」

「……」

「それにしても大勢で武器を持ってお前らに暴力するとか不良として最低だろ。お前にこんな傷つけやがったし…」

本当は凄く怖かった

だけど逃げられなかった

目の前で怯えているイザナの顔を見たら逃げられなくなった

「圭介、私、怖かった…あの大きいナイフで切られた時も、掴まれた時も、炙られた時も…
でも、あいつを置いていって暴力振われる方がもっと怖かった。傷つくのが嫌で気づいたらこんな怪我してた」

「シエルは真一郎君に似てるな」

「え？」

「お前の家族を守りたいってところ、真一郎君にそっくりだよ。ボロボロになってまで逃げずに守るところがな」

「……」

「だけどお前は真一郎君と違って女なんだから気づいたらだらけになんなよ。いくら強くてもお前は喧嘩とか似合わねえから」

「あ、うん…」

なんか恥ずかしい