別れ ページ30
イザナがもうすぐ出所すると年少の職員から聞かされてどうせなら秘密で迎えにいこうと思って真兄に黙ってこっそりスタンバイしてまってた
「!?シエル、お前、なんで?俺が出所する日、しって……」
「聞いた」
「そうか。あの口の軽いじいさんが……」ボソッ
「イザナ?」
「いや、なんでもねえ。それよりお前、一人でここまで来たのか?真一郎は?」
「電車」
「はぁ……お前よくここまで一人できたな」
「ずっと待ってた」
恐らく今のイザナは前の優しいイザナとは違う
どこか変わってしまったのかもしれないような気がした
だけどイザナはイザナだ。それに変わりはない
「真兄も自称の下僕のかくちょー君も」
「そうか……真一郎もあいつも待ってたのか」
「会いに行く……?」
「勿論会いに行く」
恐らくなんとかしないとイザナは壊れてしまいそうだ
だからなんとかしなきゃいけないのに
「…俺はもうお前と一緒にいられねえ。これからお前も絶対に会いに来るな」
「イザナ?」
「絶対にこの先、俺は喧嘩をやめることはできねーし、お前を絶対に傷つける。だから、俺を助けようと思うな。会おうとも思うな。いいな?」
「イザナ」
それっきり、イザナは行方知らずとなってしまう
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不思議の国の有栖さん(プロフ) - 夜空さん» 応援ありがとうございます (2021年9月23日 18時) (レス) id: 3dc8dfc09c (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - 不思議の国の有栖さんの小説大好きです!応援してます! (2021年9月23日 18時) (レス) @page40 id: df78dab7d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:不思議の国の有栖さん | 作者ホームページ:なし
作成日時:2021年9月20日 23時