花かんむり ページ8
Aside
私の家でフリーナと遊んでいたはずが、
パシャ、とシャッターをきる音がした。
振り返ると、いつの間にかフリーナが写真機を構えている。
「ふふん、これを見てくれ！」
じゃじゃーん、とフリーナが見せてくれたのはかなり性能の良さそうな写真機。
「昔もらったものが荷物の中から出てきたんだ。せっかくだし使ってみようと思ってね」
よく撮れているだろう？と楽しそうな顔で私の横顔を何度も見せてくる。
写真は確かに綺麗に撮れているけど
恥ずかしいのでやめてほしい。
『き、綺麗に撮れてるね。家から少し歩いたところに花畑があるんだけど、そこも撮りに行かない？』
いいとも！と返事をしてくれたフリーナと手を繋いで、花畑まで並んで歩いた。
「わぁ……こんな所があっただなんて知らなかったよ！」
綺麗な青い花がたくさん咲いていて、彼女の髪色と良く合っている。
花を踏まないようにしながらはしゃぐ彼女は無邪気な子供のようでありながらも美しい。目の保養。
並んで芝生に座っていると、
フリーナが何かを編んでいるのが見えた。
「出来た！A、付けてみてくれないかい？」
そっと頭にのせられた物は花かんむり。綺麗に編まれている上に丈夫で器用さが伝わってくる。
『すごい、ありがとう！私にも作り方を教えてくれない？』
「もちろんいいとも！」
フリーナに教わりながらなんとか完成した花かんむりは、彼女がくれた物に比べて少し不格好なものだった。
もう一度作ろうかな、と新しく花を摘んでいると、フリーナがしゅんとしているのに気がついた。
「そ、その花かんむり、ボクにくれないのかい…？」
『くしゃくしゃになっちゃったから、綺麗な冠を作り直そうと思って…』
「いいや、それがいい。Aが初めて作った花かんむりは、ボクにとっては黄金の王冠よりも価値があるからね」
そんなに言うならと頭に乗せてあげると、冠が落ちないように押さえながらとびきりの笑顔を見せてくれた。
その姿がまるで花嫁のようで、思わず目を奪われる。
「嬉しいなぁ。この花かんむり、ずっと大切にするよ」
噛み締めるように呟いたフリーナの横顔を見つめていると、急にその身を翻して 彼女がまた笑顔を見せた。
「ふふ、似合っているかい？」
彼女に相応しい褒め言葉を今まで何度も、
心から伝えてきたはずなのに
今日は呆然とうなずくことしかできなかった。
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みずな(プロフ) - あくのさん» 私も書きながら1人で喜んでいました、フリーナ様可愛いすぎますよね。その星はおそらく私の口角ですね、フリーナ様の目にも届くような星になれるように日々精進します、コメントありがとうございます！ (3月24日 22時) (
レス) id: 3424fe9de0 (このIDを非表示/違反報告)
あくの(プロフ) - バレンタインの話を見て、え、もしかして…！？とか一人で喜んでたんですけどまさか本当にそうだったとは…頑張って思いを伝えようとしてるの可愛い……これからも全力で応援させていただきます！！ あと夜空に見たことない星があるんですけど作者様の口角ですかね？？ (3月23日 21時) (レス) @page16 id: 514da34b34 (このIDを非表示/違反報告)
フリーナ様Love(プロフ) - 水神の笑顔が生きがいさん» お名前に大変共感しました…!!!ありがとうございます、物凄く嬉しいです！励みになります〜！ (3月12日 21時) (レス) id: 3424fe9de0 (このIDを非表示/違反報告)
水神の笑顔が生きがい - 好きです。（真顔）これからも頑張って下さい！ (3月12日 6時) (レス) @page7 id: 5793d7438b (このIDを非表示/違反報告)
フリーナ様Love(プロフ) - 作者です。この場を借りてお礼を言わせて下さい。100%自己満足で書いていた作品なので沢山の評価等頂けて驚いています。リクエスト等ありましたらお答えしますので、気軽にコメントお願いします。この作品で少しでもフリーナ様の魅力を伝えられたら嬉しいです。 (3月8日 22時) (レス) id: 3424fe9de0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずな | 作成日時：2024年3月7日 17時
