３巡り合わせ ページ3
ガルルルルル…グフッ…
虎は弾が更に打ち込まれたのか、船内に人がいるにも関わらず、ぐったりとしている。
突然の出来事に騒然とする船内。
すると、一人の男が甲板へと顔を出した。
「何の騒ぎだ。敵襲か??」
長刀を肩にトントンと掲げながら、気だるそうに現れたのは目の下に隈をつけた細身の男。
その男に一人の男…いや白熊が返答する。
「キャプテン!?虎が飛び乗ってきたんだけど…」
そう白熊の指差す方へと目を向ければ、瀬死の虎が目に入った。
「フッ…死に損無いか？」
キャプテンと呼ばれた男が虎へと歩み寄れば、虎はその気配に気付き、上半身を起こす。
瀕死の状態といえど、威嚇する虎の姿に周りの船員はゴクリと息を呑む。
男と虎がにらみ合っていると、ふと船下から声が上がった。
「おい、その虎は俺らの獲物だ。大人しく引き渡してもらおうか？」
船員が下を覗けば、山賊たちが船に面する浜辺を取り囲んでいた。
「げっ…山賊だぜ」キャスケット帽を被った男があからさまに怪訝な表情を浮かべる。
ガルル……
細身の男がふと虎へと目を戻せば、虎は声のする方へと睨みをきかせていた。
(なんだ、こいつ。人間の言葉が分かるのか？普通、目の前の敵から目を離さねぇんじゃねぇのか)
考え込んでいた細身の男をよそに山賊たちが声をあげる。
「どこぞの海賊だか知らねぇが、俺を怒らせるなよ！さっさと明け渡せ。」
そう。虎の乗り込んだ船は、ただの観光潜水艦ではなかったのだ。海賊旗がなびく海賊船であった。
ツカツカ…
クルリと虎へと背を向け、山賊の方へと歩み寄りながら男は言った。
「ここは俺たちの船。俺の勝手だ」
「ふん…まだ若憎じゃねぇか。怪我しねぇ内に差し出すこったな」
山賊を見下ろす形で男は言い放つ。
「…死にたいのか？」
「一戦やるってのか、海賊無勢がっ！！」山賊たちがニヤニヤと海賊たちを見上げる。
「キャプテン、俺行こうか？」
先程の白熊が男に歩み寄る。
「いや、すぐにやるから、運べそうならアレを医務室に運んどけ」
「アイアイ、キャプテン」
白熊を始め、船員たちは虎へと注意を向けた。
→next.
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ファニー☆(プロフ) - ちいさん» ありがとうございます(*´▽｀*)嬉しいです！励みになります♪私の願望で描いております(笑) (2020年4月19日 6時) (
レス) id: b49809007e (このIDを非表示/違反報告)
ちい - めっちゃ好きな感じの話です！ 私もロー大好きなので美味しいです(笑)続き楽しみにしてます！ (2020年4月19日 2時) (レス) id: 51140f54c4 (このIDを非表示/違反報告)
ファニー☆(プロフ) - 星猫さん» ONE PIECE、大罪、おそ松くん、地獄楽やら いろいろありますよ！ (2020年3月29日 9時) (レス) id: b49809007e (このIDを非表示/違反報告)
星猫 - 知ってるアニメは何ですか？ (2020年3月29日 9時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファニー☆ | 作成日時：2020年2月19日 12時
