幸せの行方【短編集】 (ページ4)

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スエザワくんページ4

『お、(人1)ちゃん、お疲れ！
今上がり？』

バイト終わり、
更衣室で携帯を触っていると
誠也さんに声をかけられる。

「お疲れ様です！上がりです！
誠也さんは休憩ですか？」

『おん！』

もう疲れた！今日忙しない？
ってケタケタ笑う顔はきらきらと眩しい。

『あ、ちょお待ってて！』

と告げて裏口から出ていく。
数分経って、
飲み物を持って帰ってくる誠也さんに
はい、と渡されたのは
わたしのお気に入りのもので。

『いつもそれ飲んでるやろ？』

「え、知ってたんですか？」

『甘いの好きなんやなあっていつも思っててん』

見ててくれたのが嬉しくて
思わずキュン、としてしまう。

誠也さんは格好良くて優しくて
誰からも好かれる人気者で
皆の憧れの先輩。

こうやって話せてるのも奇跡やのに
見ててくれたなんて
もっと奇跡やなあ、

『そういえば、(人1)ちゃんって好きな人とかおるん？』

「いないです！」

『じゃあ、俺が立候補してもええ？』

彼の唐突な告白に吃驚する。
普通の男の人より少し高い彼の声が
脳に響いて離れない。

『めっちゃ驚いた顔してるなあ(笑)』

「もう驚きです！ええ！？って感じです！」

今日何度目かの奇跡に
驚きが抑えられないでいると
〈末澤ー！〉店内から誠也さんを呼ぶ声が聞こえて

『呼ばれたから行くわ！あ、返事考えといてな』

と告げて戻っていく彼にドキドキが止まらない。

――――――――――――――

はい、リアコ誠也先輩通ります。
バイト先で先輩後輩の関係になりたい1位の末澤誠也くんです。

きっとこの後、
返事をすぐ伝えたい女の子は
誠也くんの上がりを待って
伝えに行くんですよ、

「誠也さん！」『え！どうしたん！待っててくれたん？』「お返事したくて！えと、是非立候補してください！」っていう訳わかんない返事して『はい！(笑)』ってあの可愛い笑顔で笑う誠也くんと恋したいです。

※完全妄想垂れ流しですお許し下さい