【みそぎ】名も知らぬ貴方に告ぐ 2 ページ4
『だからさ、今日一緒にお昼…食べない？』
何故そんなことを言ったのか自分でも理解できなかった。
でも、確かに彼と話してみたいと感じた事は確かだ。
「え、いいの？
俺、青原禊って言います。
周りからはだいたいみそさんって言われてる。
ぜひ、一緒に食べたいわ。」
その名前は私に大好きな人たちを思い出させる。
彼の声はあの人によく似ていた。
『……みそ…ぎくん…』
「ん？どうしたの？」
私はなんでもないよと誤魔化した。
私とみそぎくんは立ち上がったが、気づいた事がある。
彼、とてつもなく背が高い。
170cmある私が見上げるから大体180cmくらいだろうか。
そんな彼を見つめていると、「そんな熱烈に見やんとって」と彼は恥ずかしそうに目を逸らした。
ガヤガヤと騒がしいファミレスの端のテーブルで、私たちは気まずい雰囲気が流れていた。
彼は話したいと言えどもなにから話せばいいか分からないらしく、ずっとチラチラこちらをみている。
『…それ。』
「え？」
『犬…好きなの？』
そう聞くと彼は楽しそうに自分のことを教えてくれた。
その日は時間があっという間に過ぎ、私は帰路に着いた。
「じゃあ…Aちゃん。
今日はありがとう、おやすみなさい。
…気をつけて帰ってな？」
『…みそぎくんもね。
おやすみなさい。』
次の日から彼と私はますます仲良くなった。
何日も何ヶ月も隣にいて、私たちは時々2人で遊びに出かけるような仲になった。
今日も水族館に遊びに出掛けた。
彼と他愛のない話をするこの時間が幸せで好きだった。
「なあ、A。」
いつからか彼は私を呼び捨てにしていた。
それは私も例外ではない。
『どしたん、みそ』
そういうと彼は歩く速度を徐々に落とし、ついには止まってしまう。
「俺な、この関係崩したくはないねん。
…でもな、俺Aのこと好きやねん。
手も繋ぎたいし、キスもしたい。」
そういう彼に心底驚いたが、私も同じ気持ちだ。
『…私もよ、みそ。
こんな身長高い女でいいんやったら、付き合ってよ。』
そういうと、そうきたかと言いながら笑うみそ。
その顔がとてつもなく私は好きだ。
「俺の方が10cm高いからな。
高いなんか思わんよ。
ほな…これからもよろしくね、A』
そんな風に笑う彼に対して私は力強くうなずいた。
かつての、名も知らぬ貴方へ告ぐ。
貴方と出会えて本当によかった。
今の、大好きな貴方へ告ぐ。
これからもずっと共に居させてください。
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文春 - チャックさん» ありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです。駄作者ですがこれからもよろしくお願いします！ (2018年6月19日 22時) (
レス) id: a668884604 (このIDを非表示/違反報告)
チャック(プロフ) - 文春さん» リク消化、ありがとうございました!面白かったです (2018年6月19日 19時) (レス) id: e5ea13c1b7 (このIDを非表示/違反報告)
ロイ(プロフ) - いえいえ！にばんくん推しです！一緒ですね！全然待ってます！ありがとうございます！ (2018年6月18日 0時) (レス) id: cd28424db2 (このIDを非表示/違反報告)
文春 - ロイさん» ありがとうございます！二番君推しですか？？私めっちゃ二番君推しなんです！！今、チャックさんのリクエストと、もう一作書いているので、そののちちゃんと書きます！少し待ってください！長文失礼しました〜！ (2018年6月17日 20時) (レス) id: bddaa845f0 (このIDを非表示/違反報告)
ロイ(プロフ) - 初めまして！すごい面白かったです！リクエストで二番煎じくん(めせもあ。)お願いしたいです！ (2018年6月17日 8時) (レス) id: cd28424db2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文春 | 作成日時：2018年5月26日 0時
