No.26 友達 ページ27
子供達の揃ったその言葉に、Aは素で首を傾げた。
｢……仲良くって、貴女達やたらと私と遊びたがるけど何が貴女達をそこまで駆り立てるの？｣
｢駆り立てる？｣
｢だから、どうしてそこまで私と遊びたがるのって聞いてるの｣
｢どうしてって、お友達になりたいから！｣
｢私と友達になってどうするのよ｣
｢そんなのなってから考えりゃいーだろ！｣
｢短絡的ね、第一友達なんていうのは態々明言してなるものじゃないのよ｣
｢明言……？｣
｢………だから、態々言う必要はないっていうこと。当人……その人達自身が友達って思っていれば、それでもう友達なのよ。多分ね｣
極力子供達が理解しやすそうな言葉に変換しつつAがそれっぽい事を言うと、子供達は数秒経ってから、おおお！！と顔を輝かせた。
｢つまり、僕達がAさんと友達だと思えば、もうお友達なんですね！｣
｢え？えぇ、まぁ……もうそれでもいいけど……｣
｢じゃあAお姉さん、私達お友達なんだし一緒に動物園行こう！｣
｢…は？いやそれはっ｣
Aが言い返す前に子供達は嬉しそうに笑いながらまたAの手を引っ張った。Aは思わずつられて歩き出すが、既にどんな動物を見ようかという話に移行している子供達を見て、何かを言う気にもならなかった。
｢(子供って、ほんとに自由ね……)｣
データではなく実際に話をして感じる子供の無邪気さと自由奔放な姿に、Aは内心でため息に近い、しかし今までにはなかった温かみのある呟きをしていた。
しかしそんなAだが、子供達に連れていかれる間にふと、とある事が頭をよぎった。
｢(…………確か、鈴木財閥の御令嬢に会いに行くのよね……でも今は阿笠邸に向かっている訳ではない……子供達の足で行ける距離で、あの御令嬢に会える可能性がある場所といえば……)｣
｢あ！ちょうど出てくる所だぜ！｣
｢園子お姉さ〜ん！ちょっと待ってー！｣
｢……………｣
そして子供達が目的地とし、丁度そこから園子が出て来るのを見つけた場所を見て、Aは頬を引き攣らせた。
｢ん？何よアンタ達、何かあったー？｣
特にその、園子が声を上げたすぐ後ろの窓ガラスに書かれた文字_______『coffee ポアロ』という文字を見て。
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文月鎖夜(プロフ) - ちょこちょこですが小説進めてます！ (2016年4月24日 14時) (
レス) id: 3c35e627c1 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 神さん» ありがとうございます(*^▽^*)頑張らせて頂きます！！ (2016年4月10日 21時) (レス) id: 3c35e627c1 (このIDを非表示/違反報告)
神 - 面白いです！！更新頑張ってください！ (2016年4月10日 21時) (レス) id: 36229bb8d8 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - かりんとうさん» ありがとうございます*^^*これからも世良はちょくちょく出そうと思ってるので^^* (2015年11月27日 0時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - 乙です〜！世良ちゃんはやっぱり可愛いですね(( 主人公も可愛い*^^* (2015年11月26日 23時) (レス) id: 87f8bb60e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月鎖夜 | 作成日時：2015年7月8日 16時
