No.17 女子高生探偵 ページ18
Aが見上げた直後、その影はパッと部屋の中に隠れた。Aから相手が見えたのはほんの数瞬だったが、相手が誰かを突き止めるのはAにとって造作もなかった。
「………天然モノの茶髪、か。」
誰にと無く呟き、Aは阿笠宅に踏み入った。
コンコン
「はーい？」
「……月織Aって言えば分かる？」
「あっ、Aお姉さん！」
ガチャッ
「「「ようこそ〜！」」」
「……どうして貴女達が歓迎するのかよくわからないんだけど……」
扉を開けると同時に笑顔で迎える子供達に、Aは微妙な顔をした。あまり好意を向けられる事に慣れていないAなら仕方無いと言えば仕方無い。
「おお、来たかさっきの子！」
「……先程はどうも。」
玄関に入った途端、ひょこっと八重歯を見せながら世良が顔を出してきた。Aの所まで駆け寄ってくると、少ししゃがんで真っ直ぐAの顔を見つめた。
「用ってのはもう済んだのか？」
「……まだですが、急ぎではなくなったので。」
子供達同様笑顔の世良に、Aは目を逸らしながら答える。世良は不思議そうな顔をするが、Aは構わず靴を脱ぎ始める。
「？どうしてそんなに素っ気なくするんだ？ボク、何かしたか？」
「お気になさらず。私は常にこうなので。」
本当に変わらない冷たい態度で更に返答するAは、チラッと世良を見返す。
「貴女こそ私にそこまで構う必要は無いと思いますが。」
「あぁ、それは君がボク達の尾行に気付いたからね。もしかしてコナン君みたいに頭の冴える娘……もしや探偵だったりしないかって思ってね？」
「…………」
意味有り気に目を細めて笑う世良に、Aは僅かな沈黙を挟んで再び答えた。
「………私が探偵だなんて、有り得ませんよ。」
素っ気なく答えたAは、そのまま世良の脇を通り過ぎた。
「(………探偵なら、傍に居るだけでいいわよ。)」
勿論、Aがそんな事を思ったのは、誰も知らない。
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文月鎖夜(プロフ) - ちょこちょこですが小説進めてます！ (2016年4月24日 14時) (
レス) id: 3c35e627c1 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - 神さん» ありがとうございます(*^▽^*)頑張らせて頂きます！！ (2016年4月10日 21時) (レス) id: 3c35e627c1 (このIDを非表示/違反報告)
神 - 面白いです！！更新頑張ってください！ (2016年4月10日 21時) (レス) id: 36229bb8d8 (このIDを非表示/違反報告)
文月鎖夜(プロフ) - かりんとうさん» ありがとうございます*^^*これからも世良はちょくちょく出そうと思ってるので^^* (2015年11月27日 0時) (レス) id: 8b8cd9f128 (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - 乙です〜！世良ちゃんはやっぱり可愛いですね(( 主人公も可愛い*^^* (2015年11月26日 23時) (レス) id: 87f8bb60e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：文月鎖夜 | 作成日時：2015年7月8日 16時
