あと１ｃｍの恋 (ページ26)

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25_Don't give up ページ26

Side:Koji

いろいろと考えていたから皆の話していることについていけるはずがなかった。

『確かに小ささは女子みたいだけど、、、どっちかというとこの二人の場合、あべべが女の子って感じじゃない？ね、こーじ？』

やばい。なんも聞いてへんかったわ。

とりあえずなんか答えな。

橙「へっ？えっと、、そ、そうやね！俺も阿部ちゃんが女の子に見えるかな。」

桃「そういえば、大阪と言ったら康二の故郷だよね？康二のおすすめのお店とか行きたい！！」

いや思いっきり無視やん！

ん？これ、もしかしてたくまくん助けてくれたん？

『いいね！ねぇこーじ、関西弁教えて！！』

Aの関西弁か。かわいいに決まっとる。

K「めっちゃ関西弁しゃべりたいじゃん、あの子(笑)」

せや。これをチャンスに変えんと。

「ピンチをチャンスに変えろ」やな。

橙「ええけど、、その代わり一個お願い聞いてくれへん？」

冷静に。あくまで自然に、さりげなく。

『いいの？何でも聞く！何？』

あかんでAすぐに”なんでも”なんて言うたら。

橙「肝試し、俺とペアになってくれへん？」

あれ、俺結構大胆なことを聞いてしまった？やってまったかもしれん。

嫌うまではいかんかもしれんけど、、、なんやコイツって思われとったらどないしよ。

そんなこと言われたら立ち直られへん。

『なんだそんなことか、全然OKだよ！』

そーやった。Aはこんなことで俺をなんやコイツなんて思うような子やなかったわ。

俺としたことが、そんな単純なことを忘れていたなんて！！

お化け嫌い＆肝試しなんてもってのほかの俺的には肝試しに誘っただけで精一杯頑張ったつもりやったんに、、、

緑「ねぇ、A”すの高修学旅行のジンクス”って知らないの？」

なんやそれ。知るわけあるか！言っとくけどな、俺が転校してきたん先月やで？

皆のおかげでそんなこと感じんようにはなってるけども。

それはありがとうやけども。

『ジンクス？何それ。修学旅行なんかあるの？』

桃「修学旅行の肝試しに行って一言もしゃべらないで戻ってこれた二人は結ばれるってやつ！！」

は？待ってや。そんなんまるで俺が意識してA誘ったみたいやん。

阿部ちゃん、知っとってもいらんこと言わんでええねん。

でも、、、これくらい振り切ったことせえへんと俺は前に進めないと思うから、二人には感謝やな。

告白する舞台は整った。

後は、俺が気持ちを伝えるだけ。