あと１ｃｍの恋 (ページ16)

今日:17 hit、昨日:1 hit、合計:69,018 hit

15_避けられない孤独のTear drops ページ16

side:You

翔太先輩が知ってたってことは昨日や今日からの話ではないってことが嫌でもわかる。

そんなことも知らずに私はふっかに話しかけられる度に頬を緩めて会話してたんだ。

もしかしたら、ふっかも私のことを、、、なんて自分に甘すぎる仮説まで立てて。

なんだか笑えてくる。

Aカリナ今から話せる?無理だったら明日でも全然いいんだけどさ
カリナどうした!?
カリナAからLINEで話すなんてめったにないし、話聞くよ
Aふっか好きな人できたんだって
Aしかも絶対に私じゃないの笑
カリナなんでそうやって決めつけるの
カリナAかもよ?
A詳しいことは学校で話すけど、とにかく私じゃないの
カリナまぁ、深澤くんのことはAが一番わかってるはずだもんね。
カリナ明日ちゃんと話聞くから、全部話してね
Aうん
Aよろしくね
Aじゃあまた明日ね

明日からどんな顔でふっかに会えばいいんだろう。

今まで通りおはよって言えたらいいな。

無理だろうな。

明日は早起きしてふっかよりも早く学校へ行こう。

蓮はふっかのこと知ってたのかな。

今思えばこの日から私たち”ただの幼馴染”に少しずつ変化が訪れていたんだ。

誰がどんな思いを抱えて生きているかなんて、言葉にしなきゃ伝わらないのに。

自分が傷つくのが怖くて、人が離れていくのが怖くて。

結局所詮人間は、弱い生き物なんだ。