深 澤 家 も の が た り

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〔Koji〕

背中で泣きじゃくるラウを抱っこに変えて家に帰る。

辰哉「康二、行ったのに荷物持たせたままでゴメンな」

康二「あ、ええねん」

辰哉「お風呂、入っておいで？」

康二「おん。ラウも行くか？」

ラウ「うんｯ‥‥」

体とか洗ってる間にたつ兄が沸かしてくれた湯船に浸かって温まる。

ラウ「‥‥」

未だに泣きそうなラウ。

康二「ラウ、また一緒におつかい行こな？」

ラウ「うん！」

康二「上がろか」


リビングに行くと涼太兄が帰ってきてた。

涼太「ラウ、おいで？」

ラウ「‥‥」

康二「ラウ？涼太兄呼んどるよ？」

ラウ「‥‥」

涼太「康二の日か」

康二「そんな日あるん？」

涼太兄の隣に座ったら膝に乗ってきたラウ。

涼太「康二もあったよ。ずっと大介兄から離れないときとか」

康二「えぇ」

涼太「ま、かわいいからいいんだけどね」

康二「ラウ、かわいいって。よかったな」

ラウ「んふ」

やっと笑ってくれた。

康二「1番甘えん坊だったん誰？」

涼太「んー、誰だったんだろ。ちょっと前の話だからな」

康二「そっか」

涼太「でも俺ではないと思う」

康二「俺もそう思う」

ラウ「僕も、涼太兄は違うと思う。翔太兄とか？」

康二「あと、意外と照兄とか」

涼太「あぁ、なのかなぁ‥‥」

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