059 拒否 ページ10
壮五くんと環くんのコンビユニット、MEZZO"がデビューして数週間が経った。IDOLiSH7が2人と5人に別れた影響で彼らのスケジュールに大きな変化が出てしまったので、その対策としてWEB番組を始めることになった。
世間では四葉環と逢坂壮五はIDOLiSH7ではなくMEZZO"の人という印象が強くはなっているが、2人も頑張ってIDOLiSH7のことを伝えようとしていた。
「大和さんに、ドラマの出演…」
「はい！2時間ドラマにぜひ出演させたいとオファーがきました！」
「あー。ちょっと興味ないなあ。他当たってくれない？」
「ええー！？」
IDOLiSH7にとって大きなチャンスになるであろうドラマ出演。リーダーとして誰よりみんなのことを考えていてくれている大和さんは、このオファーを断った。
「やればいいじゃないですか。チャンスを棒に振らないでくださいよ」
「そうですよ！如月あるとちゃんに会えるんですよ！」
「学園探偵物で、殺される教師役だろ！？すげえぴったりだよ…！」
「どうぴったりなんだよ」
「なんかこう…全体的にさ！！」
「OH、ヤマト！女生徒に人気と書いてあります！ワタシの勘ではヤマトを殺した犯人、嫉妬にかられた人物です！心当たりないですか！？」
「俺は殺されてねえから！…メールよこした監督、なんて人？」
「木下正巳監督です」
「ああ、あのおっさんか…。悪いけど、俳優業には興味ないんだ。この話は断ってよ」
「大和さん…」
「コンビニ行ってくるー」
やっと訪れたチャンスだからこそ、メンバーも必死に説得しようとするが大和さんの意思は固かった。
監督の名前を聞いて誰かわかったということは、大和さんもしかして昔芸能界にいたのだろうか。そう思うと、彼の度胸強さや臨機応変に対応できる柔軟さにも納得が行く。
「………。本人が乗り気じゃないなら、仕方ないですね…」
「紡ちゃん」
「はい？なんですか、花音さん」
「断りの連絡、もうちょっと待ってもらってもいいかな。ちょっと大和さんと話をしたいの」
「………」
「話を受けさせる、っていうわけじゃないんだけど…お願い」
「…わかりました。花音さんにお任せします」
「ありがとう」
大和さんがいつも何かを抱えていたのは何となく気付いていた。その姿は今のわたしにとても似ていて、だからこそいつも何とかしてあげたくなってしまう。
わたしのようにはなって欲しくないから。
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瑠奈(プロフ) - 068 嫌い の「自分を愛してくれる人を愛したいなんて思う人いる？｣というセリフは変ではないでしょうか？ (2019年5月21日 11時) (
レス) id: 6936f9c053 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年4月12日 4時) (レス) id: a6e6d18aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深瀬 | 作成日時：2019年4月12日 2時
