053 欠けられない ページ4
ミュージックフェスタに向けて、新しい曲のレッスンが始まった。彼らが普段から歌うようなものとは打って変わった落ち着いた曲。今まではあまり重点にはしていなかったハーモニーが肝心となるメロディーだった。
「とりあえず振り付けはいつも通りすでに決めているので後は練習のみだよ」
「やっぱりこれだとダンスもスローな感じになってくるよな。難しそう…」
「勢いでごまかせないからなあ。ひとつひとつ、きちんとやらないと」
「歌の方も同じです。メロディーがおとなしい分、歌唱力でみせなければ説得力がない。絶っっっっ対に失敗しないでくださいね、七瀬さん」
「プレッシャーかけるなよ！ストレスで発作出すからな！」
「開き直ってきたじゃないですか」
「遊んでないで練習するよ〜。ミュージックフェスタまで時間ないんだからね」
「はい！」
「OH…。メロディー重ねるのも難しいです。つられそうでも耳塞げません」
「今までの歌はここまできれいにハモらせること求めなかったからね…」
「お…。ソウとタマはハモるときれいだな」
「そーか？やっと相性合うとこ発見」
「本音が出てるよ…。それでよく、僕と2人でデビューなんて言ってたよね」
「背に腹はかえられないから…」
「その言い種…」
「はいはい、その話は終わり！」
この2人、お互いが持つ音色が合わさるときれいだけど性格が最悪すぎる。
「今まで以上に、練習して頑張ろう。オレ…2人においていかれたくない」
「三月さん…」
「アイドルになるのが、子どもの頃からの夢だった。…だけど、今はそれだけじゃない。7人でやっていきたい。おいていかれるのも、おいていくのも嫌だ。みんなだってそうだろ？」
「イエス！」
「もちろん！」
「…よっしゃ！気合い入れて頑張ろうぜ！いろいろシビアな状況だけどさ、オレたちのテレビデビューでもあんじゃん。ぱーっと、テンションあげてこう！」
「そうですね」
「カメラ目線の練習しとこ」
「うん！考えすぎないでいつもみたいに楽しんでいこう！オレたちが7人で楽しんでいれば、神様もきっとじゃあ7人でいなさいって、そう言ってくれるはずだから！」
ーーー三月がみんなに対して焦りや劣等感を感じているのはわかっていた。けれどIDOLiSH7は三月がいなくちゃダメだ。みんなの心を一つにして、同じ目標を目指す中でそこに指をさせるのは三月だけだから。
練習に励むみんなの姿を見て、7人でいさせてあげたい。そう強く思った。
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瑠奈(プロフ) - 068 嫌い の「自分を愛してくれる人を愛したいなんて思う人いる？｣というセリフは変ではないでしょうか？ (2019年5月21日 11時) (
レス) id: 6936f9c053 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年4月12日 4時) (レス) id: a6e6d18aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深瀬 | 作成日時：2019年4月12日 2時
