074 主題歌 ページ25
先日のミュージックフェスタへの出演。インディーズとはいえ、いきなりIDOLiSH7にオファーが来たのに違和感を感じていたが、それはTRIGGERのおかげだと後から知った。その事実をわたしは誰にも伝えずにいたのだが、出演にIDOLiSH7を推薦してくれたのがTRIGGERだとどこからか知った紡ちゃんは、お礼を言うべく彼らの楽屋へ向かった。何故かケーキを頂きましたと恐る恐る言っていたのが印象的だったが、何よりも衝撃的なのはそこでセンターの天くんが、JIMAでIDOLiSH7が新人賞をとれば陸くんが知りたがっていることを教えるという約束してくれたこと。家族から、弟から目を背けていた天くんが突然腹を括ったことに正直わたしは驚きを隠せなかった。
しかしJIMAで新人賞をとるとは簡単には言うが、実際にはかなり険しい道のりだ。ようやくデビューを果たしたとはいえ、IDOLiSH7の知名度はまだまだ足りないし、何よりJIMAまでの残りの時間も多くはない。短い期間でこの困難な道を登り詰めなきゃならない中で、どうすればいいか考えている時に舞い降りたのは誰も予想していなかったチャンスだった。
「サスペンスドラマ『ネメシス』…。大和さんが主役だって!」
まず、あの有名なクララ・ローウェルのモデルにナギくんが選ばれたこと。(ちなみにこれはナギくんの独断による出演なので事務所への報酬等は一切なし)そしてずっと待ちわびていた、大和さんへのドラマの主役オファー。見事紡ちゃんが勝ち取ったIDOLiSH7による『ネメシス』の主題歌。
「マネージャーのおかげで、ネメシスの主題歌担当、IDOLiSH7になりました」
「どんな曲になるのかな。サスペンスの主題歌なら、いつもみたいに明るい曲じゃないよな」
「楽しみだな!新しい曲も、大和さんのドラマも!」
「わたし一度振り付けのために聞かせてもらってるから、そろそろ曲も発表になると思うよ」
「どんな曲だった?」
「それは直接聞いてからのお楽しみでしょ?でも、すごい良い曲だよ。いつものIDOLiSH7らしい明るい音調じゃないのに、IDOLiSH7のイメージを崩さないみんならしい…っていうか大和さんらしい曲!」
「ヤマさんらしい曲だって!」
「楽しみだなあ!」
JIMAの新人賞は確かに険しくて難しい目標だ。
だけどやはり振り付け師として、コーチとしてみんなをあの舞台に立たせてあげたいという気持ちはある。彼らを想うこの感情が、ちゃんと自分自身も変わっていきたいと願う気持ちの芽生えになればいいなと強く思った。
続く (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←073 いつか
34人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠奈(プロフ) - 068 嫌い の「自分を愛してくれる人を愛したいなんて思う人いる?」というセリフは変ではないでしょうか? (2019年5月21日 11時) (レス) id: 6936f9c053 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年4月12日 4時) (レス) id: a6e6d18aa3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:深瀬 | 作成日時:2019年4月12日 2時