065 事件 ページ16
IDOLiSH7のみんなもTRIGGERと一悶着あったらしい沖縄でのPV撮影。天くんの言葉に今までの後悔が少しだけ救われたわたしも含め、それぞれが様々な思いを抱えることにはなったが、一応無事に最後まで終えることができた。いよいよ目前となってきたIDOLiSH7デビューに、みんなのデビューへの想いもさらに強くなったことだろう。
そんな中で、誰も予期さえしなかったある事件が起きるのだった。
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「…なにこれ！？事務所が荒らされてる…！」
「…ひどい」
「空き巣かな…。なくなったものがないか確認しよう」
「し、社長…！デビュー曲のデモテープがどこにもありません！」
「！」
「…デビュー曲の…？」
「大事な書類やお金は全然手がつけられてないみたいです！」
「コピーがあるからいいですけど…。曲だけ盗む泥棒なんて、まさか、いませんよね…？」
「…いや、わからない。あの子達に預けた曲はそれだけの価値があるものなんだ」
「お父さん…？」
ーーーIDOLiSH7の曲は、かの伝説のアイドル「ゼロ」の歌を作曲していたあの桜春樹によって作られたものだ。どのような手段で社長があの歌たちを手に入れたのかはわからないが、きっと桜春樹本人かもしくは彼に近い誰かから託されたものだとは勝手に予想していた。
桜春樹の曲は何年経っても色褪せることはない。今でも彼のファンは多いと噂にも聞く。そしてあの天才が作り出した歌は、そのプロの人間が聞けば簡単に作曲者なんて見破ってしまうだろう。
もしも本当に曲だけを盗むような人が本当に居るとしたら、桜春樹のファンか、もしくはゼロのファンか。
「…社長」
「花音くん？」
「どうしますか。曲が盗まれたなら、あの子たちにそのまま歌わせるのすら危険があるんじゃないかと」
「…まだなにも確信できない」
「だとしても、デモテープは実際に盗まれてるんですよ！」
「わかっているよ。けど、もうデビューまで日もないんだ」
「…それは、」
「………。良くないことが、起きなければいいが…」
社長の願いは届かなかった。
後日、初めてIDOLiSH7がデビュー曲をお披露目しようとしたステージ。いざ歌おうとした彼らの耳に届いたのは、自分たちのデビュー曲を堂々と歌うTRIGGERの歌声だった。
ーーーIDOLiSH7がこのデビュー曲を歌えたのはたった１回。これを最後に彼らのデビュー曲になるはずだった「NATSU☆しようぜ！」が歌われることは無かった。
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瑠奈(プロフ) - 068 嫌い の「自分を愛してくれる人を愛したいなんて思う人いる？｣というセリフは変ではないでしょうか？ (2019年5月21日 11時) (
レス) id: 6936f9c053 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年4月12日 4時) (レス) id: a6e6d18aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深瀬 | 作成日時：2019年4月12日 2時
