062 沖縄 ページ13
ーーーついに時は満ちた。
和泉一織、二階堂大和、和泉三月、四葉環、逢坂壮五、六弥ナギ、七瀬陸。彼らIDOLiSH7のデビュー日が決まった。それによってデビュー会見、ファンクラブの設置、アルバムの発売、アルバムツアー、沖縄でのデビューシングルのPV撮影と言ったようにやるべきこと、やらなくてはいけないことで事務所はもうてんやわんや状態だった。しかし待ちに待ったデビューに事務員やマネージャーはもちろんのこと、IDOLiSH7もわたしもデビューへの期待を胸に仕事へと取り組んでいった。
しかしこのことでMEZZO"の2人をみんなはかなり心配している。この過密スケジュールだけでも充分大変な中で、彼らはMEZZO"としての仕事も入っている。環くんが学生であり、あの性格ということを含め、壮五くんへの負担がどんどん積み重なっていないかはとても不安だった。
期待も不安もあるが、様々な思いを抱えながらもIDOLiSH7はデビューにむけたPV撮影で沖縄へ向かうのだった。
「沖縄だー！海がみどりー！」
「きれいだなあ！オレ、沖縄に来るの初めて！あっ…壮五さん大丈夫ですか？飛行機酔い…」
「大丈夫だよ。いつもは酔わないんだけど…」
「寝不足じゃないんですか？」
「そうなのか？ちゃんと寝なきゃだめだろ」
「………」
「壮五くん、気休めにしかならないだろうけど薬飲んで」
「あ…花音さん。すみません、ありがとうございます」
先程のは決して環くんに悪気はなかったはず。けれど、壮五くんはもっと彼に対して色々言ってもいいのにとは思う。「誰のせいで寝不足だと思っているんだ」だとか「君がもう少ししっかりしてくれれば」だとかそういう文句をぶつけてもいいのに。遠慮しているのかもしれないけれど、その遠慮で壮五くん自身が無理をしていたら意味が無い。そしてもし環くんがそれを知ったら、彼は優しい子だからきっと自分のせいだと責めるだろう。2人のことを大切に思うからこそ、2人が傷つくような姿は見たくなかった。
ただ壮五くんがそういうのを元々言える性格だったならここまで顔色悪くさせることもなかっただろうということもわかっている分、難しい。
「ねえ、壮五くん大丈夫？無理してるなら休んだ方がいいよ？」
「大丈夫です、ご心配おかけしてすいません…」
「………」
もっとみんなのことを頼ればいいのに。
そう思うのに、それを壮五くんに対してぶつけることはわたしには出来なかった。
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瑠奈(プロフ) - 068 嫌い の「自分を愛してくれる人を愛したいなんて思う人いる？｣というセリフは変ではないでしょうか？ (2019年5月21日 11時) (
レス) id: 6936f9c053 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年4月12日 4時) (レス) id: a6e6d18aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深瀬 | 作成日時：2019年4月12日 2時
