る ページ3
「うぅ、ぅあ」
夜中、治療機器の明かりが不自然にチカチカしていた。流星がうなされている。
「あ」
いかにもな感じの落ち武者がぬるぬるっと彼に纏わりついていて、そりゃうなされるわと笑ってしまう。
ジロリとこちらを見たその落ち武者が、私と目が合った途端に消えた。
あら、見惚れたのかしら。
そんなことを思いながら、流星に寄り添えば、うっすら目を開けた彼が私のことを確実に捉えてた。
「え、カナシバリってAの仕業やったん」
「え？」
「え？」
「見えてんの？」
「いやずっと落ち武者おってんけど、怖くて目瞑ってたんよ」
楽になったから目開けたらAいてビックリ
私がビックリするくらい当たり前のように笑う彼に、エアデコピンを喰らわせる。
「んふ。やっぱり透ける」
「ホンマや」
「幽体離脱ってやつだからね」
「そっかぁ、ふふ、Aやぁ」
もれなくカナシバリ中らしく、動かせない手足。
「どやったら戻れる？」と呟いた流星に「わかんない」と惚けたら、アハハと笑われた。
「俺カナシバリ初めてやってんけど、Aやったら平気。寧ろ幸せになるもん。でもな〜」
はよ、戻ってくれたらもっと幸せやなぁ。
今カナシバリ中だっていうのに幸せだなんて、アホだなぁこの子。
「そうだなぁ、キスでもしてくれたら起きるんじゃないかな？」
私は眠り姫みたいだし。
そう付け足して、気づく。
今私めちゃくちゃ恥ずかしい。
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一波(プロフ) - とっても可愛いお話に心があったかくなりました(^^)このお話を色で表すと天使の通り道の明るいあたたかい日の光を透かした白ですね(^^)素敵なお話ありがとうございました(^^) (2017年12月6日 9時) (携帯から) (
レス) id: b00addc009 (このIDを非表示/違反報告)
まふぃん - とってもおもしろかったです！いっぱいキュンキュンしました！流星がめちゃくちゃかわいすぎて...笑 (2017年7月14日 19時) (レス) id: e458dfc078 (このIDを非表示/違反報告)
深瀬(プロフ) - 詩音さん» コメントありがとうございます！胸きゅんお届けできてよかったです。 (2017年6月25日 17時) (レス) id: 5852a1f709 (このIDを非表示/違反報告)
詩音(プロフ) - 初めまして。とっても可愛い作品で胸がキュンってなりました。 (2017年6月25日 10時) (レス) id: 9f6ccccbca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深瀬
| 作成日時：2017年6月24日 19時
