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「え？は？」
「今年、のんちゃんハタチになるでしょう」
「うん、てかもうなってるわ、随分前に」
「だから、言うなら今年だなってずっと思ってた」
"のんちゃん、約束覚えてる？"
かぼそい声でそう言った彼女。
懐かしいあの頃、ねえちゃんがたまたまいなくて二人で遊んだこの公園で。
『A、俺がさ〜20歳になったら。俺の奥さんになる準備してな』
アホだ。アホ。
こんなん言ってたのも、忘れてた。
「わ、すれてた」
「え？！！？」
「え、あ、ごめん」
「忘れてたのに、告白したの」
「ん、うん」
漸く振り向いて彼女の顔を見る。
あぁ、泣いてる。
めっちゃ泣いてるやん。
「ふ、泣いてる」
「ばか！！！！！！」
ポカスカ叩かれる胸も、なんか痛いけど痛くない。
Aにされるなら、全然平気。
「ま、まあ！忘れとったけど、準備、してくれるん」
「ずっと！してる！」
「へ」
グンと差し出された紙袋。
一つにラッピング。もう1つは小さな箱。
「ばかだと思ったけど、ずっと期待ばっかしてた」
初雪が降るまでに、準備して催促しようって。
そう続けた彼女のことを抱きしめる。
「待って、これ、Aが買ったん」
「そのためにバイトしてた」
「え、そうなん？！」
俺が必死に止めて、先週辞めさせたバイト。
気づいた時には初めてて、とっくに半年以上は働いてたと言うから驚きで。
何より、そのお給料で二人分のリングを買うところが尚の事驚きだった。
「俺が忘れたままやったらどうするつもりやったん」
「あんまり考えてなかった」
「…あほ！」
受け取って、彼女のを一足先に眺め見る。
「これ、着けてくれるん」
「学校ではつけられないけど、つける」
「なんなん…ホンマ」
かわいい顔、しやがって。
完全に負けたやんけ。
「あっ」
手に冷たいものが触れたと思ったら、雪が降り出していた。
「"初雪が降るまでに"」
実ったこの恋が、どうか永遠のものになりますように。
やっぱり少女漫画みたいになってしまった。
しかもヒーローはふゆだ、もっかいやり直させて。
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深瀬(プロフ) - 鳳清四郎さん» 有難うございます。その言葉で私はもう幸せです。本当に有難うございます。 (2017年3月29日 12時) (
レス) id: 5852a1f709 (このIDを非表示/違反報告)
鳳清四郎(プロフ) - 深瀬さん» 深瀬さんの美しい言葉たち大好きです！ (2017年3月29日 11時) (レス) id: d8dc3cfa3a (このIDを非表示/違反報告)
深瀬(プロフ) - 。さん» コメントありがとうございました！貴重なご意見感謝します！ (2017年3月27日 13時) (レス) id: 5852a1f709 (このIDを非表示/違反報告)
。 - 表現がおばさん臭くて、面白みに欠けた。 (2017年3月27日 13時) (レス) id: 14370819a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：深瀬
| 作成日時：2017年3月26日 20時
