小雨の中で〜第二章〜 (ページ7)

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第5話ページ7

「あ、これ忘れな草じゃない？」

ユリさんは教えてくれた。

「オキシペタラムやネモフィラにも似てるけど…」

勿忘草かぁ。

「忘れな草のイヤリング、ロマンチックだね〜。」

「わぁっ、て、店長！お疲れ様です！」

「忘れな草にはさ、花言葉があるんだよね〜〝僕を忘れないで〟っていう。」

「何、Aちゃん、彼氏からのプレゼント⁇」

「良いねぇ、良いねぇ！」

もっと聞きたい！っていう感じを抑えきれない店長。

スタッフの恋バナが大好きなのだ。

どうしよう、なんで返そう…

そんな風に困っていると、

「店長！今時そういうのはセクハラになるんですよ！ほら、お誕生日のアレンジメント、予約時間まであと30分しかないですよ！」

ユリさんに急かされて、

「はいはい笑」と両手を上げる店長。

ユリさんは、慣れた手つきで店長を奥の作業場に押し込める笑

〝僕を忘れないで〟

ソジュンはその花の事知ってたのかな。

今朝見た夢をまた思い出して、また胸がぎゅーっとなった。