20 (渡辺side) ページ7
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渡辺｢久しぶりだな肘置き｣
｢ちょっと！久々なのにその態度かい｣
渡辺｢今日は三宅さんと帰んねーの？｣
｢三宅さんは11時まで残業。てか、もしかして気使ってる？｣
渡辺｢え？｣
｢最近自販機で合わないなーと思って｣
合宿から戻りバイトに復帰してから、三宅さんがAを家まで送ることが多くなっていた。深澤と付き合ってんじゃねーのかよ、他の男に送られるとかどうなんだよ、とか散々文句は浮かぶのに、そんな女を好きな自分は尚更認めがたいしむかつく。
気を使うもなにも、三宅さんからこの前言われていた。俺に気を使わないでAと今まで通り帰っていいからって。俺の気持ちに気づいたのか先手を打ったのか知らんげと、完全に歳上の余裕を見せつけられた。だから、一緒に帰ったら負けな感じがしたんだよ。
渡辺｢別に。1人じゃねーなら必要ないと思っただけ｣
｢そーかい。可愛げないわ〜｣
渡辺｢うるさいガリ勉｣
｢なんかますます口悪くなって帰ってきてんじゃん笑｣
Aの気持ちはまじで分からない。
深澤と三宅さんがAを好きなのは俺でも分かるけど、肝心のAだけがわからない。でも知りたくもない気がする。だって、俺ではないだろ、好きなのは。
そんなん、聞かなくてもわかるから、俺が今までの女みたいに、こいつに飽きるまで本当の気持ちなんか知らないまま一緒に入れたらいい。そしたら傷つかないから。
｢あ、翔太。里帰りのお土産、笹かまと萩の月どっちがいい？｣
渡辺｢去年と選択肢全く変わんねーのかよ｣
｢近くのスーパーにもこれは確実に売ってるからどっちかで。注文あるなら深澤に言いつけて｣
渡辺｢お前さぁ笑 じゃあ笹かま。深澤はいいわ。｣
｢辰哉どんまい笑 いない所でいじられて｣
いつかは飽きるだろ。こんなどーでもいい色気のない会話しかしてないんだし。そのうち飽きる。
そう思いながらも、この帰り道は出会った時よりますます短く感じるばかりだった。
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妄想しか勝たん。 - 人物紹介のところかと思い直させて頂きましたが、これで大丈夫でしょうか？また何かあればコメントお願いします! (2020年12月30日 17時) (
レス) id: fe2bb3b753 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 名前変換が適用されてないみたいです… (2020年12月30日 16時) (レス) id: 5231e5d14b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：妄想しか勝たん。 | 作成日時：2020年12月30日 12時
