Ficus (( Sgi ページ12
side Sgi
出会った時の印象は冷たい女の子だった 。
ぶっきらぼうで 、
服も持ち物も凄く質素で 、
Sgi「初めましてー！この研究班でリーダーやってます 、ナイスガイの須貝でーす！」
この班のリーダーである俺の恒例の挨拶にも無反応 。
苦笑いするわけでもなく 、笑ってくれるわけでもなく 、ツンと澄ました顔を崩さなかった 。
最初は苦手だった 、でもその分気になったんだ 。
彼女の笑顔を見るにはどうすればいい？
彼女はこの世界が楽しいのだろうか？
気づけば毎日彼女のことを考えた 。
初めはただただ疑問を解決したかっただけなのに 、解決しなくてずっと考えた 。
これを恋と呼ばずに何と呼ぶのだ 。
すると半年も経ったくらいの時にあることに気づいた 。
彼女は人一倍研究ノートが美しく 、
理論的で一目で他人にも分かりやすい 。
… きっと彼女は1人で全てわかるんだ 。
新入生なのに 、多分先輩よりもわかっているし 、
同級生となんて比べ物にならない理解力がある 。
そのため周りから変に距離を取られているようだ 。
だから変に傷つく前に自分から距離を置こうとしているのだと気づいた 。
そんな彼女に俺は心から笑ってほしかった 。
彼女に興味を持ってもらいたかった 。
俺は 、今日の研究スタートよりもだいぶ早い時間にラボに呼び出して 、彼女にこう言った 。
Sgi「 ねぇ 、Aちゃん 。」
Sgi「 俺と付き合ってみない？」
1つの賭け 、
興味を持った物をとことん突き詰める彼女には突拍子もないことをした方がよいのではと思った俺なりの決断 。
え？と言いながら君は笑った 。
それは 、初めてみた笑顔だった 。
「 研究熱心なリーダーとなら付き合ってみたいです 。」
Fin.
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Ficus ＝ 無花果 (いちじく)
language of flowers ＿＿＿ 実りある恋
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S.Laser(プロフ) - rioさん» ありがとうございます！嬉しいです…！ (2020年5月14日 0時) (
レス) id: 12c6116602 (このIDを非表示/違反報告)
rio - すごく儚くて、幻想的なお話で素敵です。 (2020年5月13日 2時) (レス) id: fc34d02cb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：S.Laser | 作者ホームページ：
作成日時：2020年4月19日 19時
