愛し、酸っぱき、短編集 2 (ページ4)

今日:6 hit、昨日:2 hit、合計:43,819 hit

君と僕とでキャラメリゼ (( Fkr×Izw ページ4

Fkr×Izw side Fkr

“ キャラメリゼ ” とは糖類が引き起こす酸化反応により生じる現象。

フランス語である。

俗に言う “ キャラメル化 ” のことで香ばしさや焼き色、ほんのりある苦みの重要な原因となる。

独特な風味を持つキャラメリゼ。

もちろんご存知の通り加熱により起こる。

どのような糖類でも110℃～180℃付近で起こるようだ。

Izw「普通、ナッツのキャラメリゼ貰って食っただけでそこまで調べる？笑」

Fkr「ちょっと気になったからね。」

僕の悪い癖。

どうでもいいことまですぐ調べて、すぐ誰かに報告したくなる。

Izw「熱心過ぎだろ。笑」

Fkr「ナッツのキャラメリゼってさ、コーティングした砂糖が加熱によって酸化反応が起きてあの風味になるんだってさ。」

Izw「甘くほろ苦くってこと？」

Fkr「そうだね、そういうこと。」

Izw「じゃあ砂糖のように糖の含んだ甘い物は焦がすと少し苦くなるのかな？」

Fkr「そうかもね？」

Izw「やってみるか。」

Fkr「作るの？」

Izw「いいや、」

そういうと伊沢はおもむろにこちらに向かって歩き出して、

オフィスだというのに僕に触れるだけのキスをした。

Izw「誰もいないし試してみたかった。」

Fkr「はは、人間のキスには糖は含まれていないと思うけどな？」

Izw「でも酸素はあるんだから、酸化反応は有り得るじゃん？」

じゃあ伊沢、仮定を作ろう。

伊沢の言うように人間のキスが甘いのを糖が含まれているからと言うことにしよう。

だとしたら、ちょっと熱量が足りないね？

Fkr「じゃあ、もっと加熱しなきゃ、酸化反応起きないよ。」

Izw「え、」

僕は何度も何度もキスをした。

触れるだけじゃない、熱いものを。

Izw「ん … //」

Fkr「どう？苦い？」

Izw「… いや、甘過ぎ … // 砂糖過多、//」

Fkr「ふふ、甘いね。」

どうやらこの仮定は違ったみたいだね？笑

それとも僕達が甘過ぎた？

どちらにせよ言えることは、甘くて甘くてたまらなかったということだね。

Fin.

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

何か終わり方変ですみません (；；)