愛し、酸っぱき、短編集 2 (ページ12)

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《続き》

朝起きると、拓朗の姿は無かった。

執事に聞くと、

Kwkm「ご飯ご馳走様でした。伊沢さんにもよろしくお伝えください。」

と残して、自分の執事と共に帰ったらしい。

そして、居間には父の姿があった。

『拓司。』

Izw「はい。」

俺は立ち向かうと決めた。

いい機会なのではないか。

『婚約、どうする。』

Izw「俺は …」

… 負けるな、だめだ、ちゃんと話せ、、

Izw「婚約したくありません。」

『何故だ。』

Izw「俺には他に好きな人がいます。家柄の話なんでしょうが、俺は嫌です。」

俺は初めて父に歯向かった。

執事も驚いていたし、何より隣の母が1番驚いていた。

『拓司。』

Izw「はい … 」

『好きに生きなさい。』

Izw「… え？」

『知っているよ、拓司が男性を好きなことくらい。一応私も父だ。』

え …

Izw「でも … 」

『向こうの娘さんに言われたんだ。』

Izw「どういうことでしょう…？」

『私の弟は、きっと男性が好きで、拓司さんもそうじゃないかしら。確かめてほしいのです、とな。』

Izw「… 麗華さん。」

『麗華さんは本当に拓司のことを好いてくれていた、でも、拓司は違うのだろう…？』

麗華さん ……

申し訳ない、傷つけてしまった、、

そんな俺が、その弟を愛する資格なんて ……

Izw「… でも俺には好きな人を愛する資格がありません、」

『弟くんではないのか。』

Izw「… え、」

『もう、わかっているんだ拓司。向こうの両親も薄々気づいている。』

え … ？

『好きに生きなさい拓司、もう、お前も20だ。』

Izw「お父さん …… 」

俺は初めて父の前で泣いた。

あぁ、俺は愛されていたんだ。

俺は、今何をするべきだ？

どうするべきだ？

決まっている、

早く拓朗を迎えに行かなければ。

Izw「大学へいってきます。」

(( パタン

“ 旦那様いいのですか。”

『いいんだ、これが、父親としての役目だ。』

『父親として、息子に幸せになってほしいんだ。』

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