愛し、酸っぱき、短編集 2 (ページ11)

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･ (加筆修正あり) ページ11

《続き》

Izw「そんな、何を言って…」

Kwkm「ずっと僕はキャンパスでみていたのに、どうして、寄りによって姉と…！！」

Izw「何言ってるの落ち着きな拓朗、俺は男だぞ…？」

Kwkm「… 知らないよっ！！」

突然の告白、突然の両想い発覚。

でも俺にはどうすることも出来ない。

きっと俺と麗華さんの結婚は親たちによって決められたものだろう。

俺が抗えるものではない。

どうして、俺は好きな人と両想いだというのに、

結ばれないのだろう。

… 男だから？

… 生まれたところ？

… それとも、、

Kwkm「伊沢さん、本当に姉のことが好きなの…？」

Izw「俺は……」

Kwkm「… ちゃんと言ってよ、諦めますから、」

違う、違うんだよ拓朗。

そうじゃなくて、、

Izw「拓朗が好きだ、俺は拓朗に恋してしまった。あの日、初めて麗華さんに会った日、一目惚れだった。好きだ、でも俺にはどうしようも出来ないんだ …」

拓朗の目には涙が浮かんでいた。

Izw「お互い好きでも、だめな恋があるんだよ拓朗 ……」

Kwkm「今だけ、今は僕だけをみて…？まだ結婚してないじゃん、だめ…？」

そんなこと言われて理性が持つわけもない。

Izw「… 好きだ、拓朗、、」

俺らは一晩中愛し合った。

愛を確かめた。

でも、結ばれることはないことも確かめた。

… 俺は、このまま家柄の言いなりでいいのだろうか、父の言いなりでいいのだろうか、

自分の世界に少しだけ色をつけてくれた拓朗。

彼の気持ちに応えたい。

その日、僕は父に立ち向かうと決めて、

先に眠りに入ってしまった拓朗に寄り添いながら眠りに入った。

空には紅い月が浮かんでいた。

Next.