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紫魚との話。# 3 ページ4

保健室まで運ばれる間に、ダーマの腕の中で意識を失ったらしい。


最後に見たダーマの顔は怒りに満ち溢れてた気がする。



「んッ...、」



ズキリ、と頭が痛み、目を覚ました。


カーテンの隙間から見える時計は15:00を指していて、倒れてから結構な時間が経っていた。


そっと体を起こす。右手に優しくダーマの手が重なっていて温かい。


そんなダーマの頭を左手を伸ばして撫でた。




ダ「... ん、なんだ起きたのか 。」

「起こしちゃった?」

ダ「いや、別に。」

「ごめんね、ダーマ。」

ダ「は?何が?」

「... 色々、迷惑かけちゃって 。」




そう言うと、「馬鹿野郎、気にすんな。」と笑みを零した。




ダ「もう体調は大丈夫か?」

「... んー、まだちょっと頭痛い。」

ダ「... なあ、A。」

「なーに、ダーマ。」

ダ「今日だけ、今だけ許せ。」




ぎゅっと、私の体を抱きしめるダーマ。

ダーマの優しい温もりはとても安心して、服の柔軟剤の香りが鼻をくすぐった。




ダ「無理すんなよ、心配すんじゃねぇかよ。」




何も言えずに黙っていると、ダーマの体が離れた。




ダ「俺がお前を守る。頼れねぇかもしれないけど、お前のためならなんだってする。」


「... うんッ、」


ダ「もう1人で抱え込むな。」





涙が頬を伝った。

ダーマがいつもよりかっこよく見えた。

安心感はここで生まれたんだ。

赤魚との話。# 2→←紫魚との話。# 2



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霜月(プロフ) - めっちゃキュンキュンします!プロポーズの回はいつ見ても感動....!!!次の話はどうなるんだろう...?楽しみにしてます! (2018年9月14日 16時) (レス) id: 6f905307eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - ヤバイ…… (2018年9月11日 20時) (レス) id: ce8c189a04 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ - 次の話、めっちゃ楽しみ! (2018年8月14日 9時) (レス) id: 8e98ba77aa (このIDを非表示/違反報告)
みるくきゃらめる - めっちゃ感動...これからもよろしくです!あと、リクです!カムチャツカ半島ゲームやってみたってお話お願いします! (2018年8月12日 14時) (レス) id: c05eccd61c (このIDを非表示/違反報告)
まゆ松 - これからのお話も楽しみです! (2018年8月11日 7時) (レス) id: 79b73baa10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:小春 。 | 作成日時:2018年5月29日 19時

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