第43話 ページ44
。
「随分とカッコイイ事を言ってくれる。聞いたか?お前等」
「ああ」
「ばっちり聞いたぜ。音彩のイカす啖呵を」
「いやぁ嬉しいなぁ」
「……ぁ………………」
月明かりに照らされて洞窟の入り口に立つ人影達
真ん中に立つ彼の赤い髪は月の光に照らされていて＿＿
「遅くなった。すまん、音彩」
「…シャンクス………みんな…」
来てくれるなんて思ってはいなかった。でもどこかで
心の隅では少し、ほんの少しの期待をしていた
『もしかしたら』って
「コイツらどうやってここが……!?」
「ボス!コイツら海賊ですぜ!!」
「殺られる前に殺ってやらぁ!!」
「!?…」
キールの周りにいた大勢の男どもはみんな銃や剣を持ってシャンクス達に襲いかかる
ちょっと!?多勢に無勢過ぎない!!?
男共はざっと見て40人くらいはいる
だが私の心配なんて他所に
赤髪海賊団は軽々と攻撃を交わし、確実に敵を鎮圧するのであった
「……………………」
いや分かってはいたんだけれどさ……改めて思う
めっっっちゃ強!??
え??さっきまで40人いたじゃん??
5分も経ってないよ?なんなら最早秒では??
それぐらいに感じる位に彼等の的確な攻撃の速さ
ベンさんなんか早すぎて銃いつ撃った?ってなった。いやルゥさんもヤソップさんも
あとガブさん口から光線みたいなの出してなかった!?そんなの出せるの!??初耳よ??
とりあえず全員分の感想言ってたらキリがないのでここまでにしとくけれど
残るはキールのみとなった
だがやはり小物は小物なので。お決まりのパターンですよ
「動くなよ!!?」
必殺・HITOJICHIである
ホント小物だなコイツ…と引く私であった
するとシャンクスが1歩前に出る
「ウチの可愛いクルーを返してもらおうか」
「!??っ………」
待ってこの局面でそんな事言うの!?
顔が!!ポーカーフェイス保てなくなるからやめて欲しいホント心臓に悪いってそういうのねぇ??
と秘技OTAKUのTOTOMIによる悶えでつい顔が緩みそうになるが我慢
だってそんな場面じゃないもんね今
「クソッ……聞いてないぞこんなに強い奴らがこの島に来るなんて……!!」
まぁ運の尽きというものです
たまたま引いたクジが当たりだったんだよ。どんまいっ!
とお気楽にしてる場合じゃないぞう
今ピンチだからね私??
ていうのもどこに隠し持っていたのかピストルを頭に当てられてます
「………………」
一瞬でもこいつが怯めば…或いは
一か八か。私は思いっきりキールの足を踏みつけた
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