第32話 ページ33
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だがそんな不安なんて吹き飛ばすように
お店は忙しく頭の中で仕事内容を覚えることでいっぱいになった
「音彩!4番のテーブルにウィスキーソーダ割り2杯!」
「はい!!」
まだお酒をついだり入れたりはしないけれど、でもお酒の種類や零さないように運んだり等…その他にも店長が作った料理の種類や常連客が好きなツマミの種類など
覚えることは沢山ある
やがてお昼休憩に入り、お店の奥で休ませて貰うことに
「すっっっごい疲れた……」
実際の居酒屋さんもこんな感じなのかな。いやそれ以上かな…
なんて考えながらスマホ画面を見る
相変わらず電波は1本も立っておらず、SNSは開けない
勿論アプリゲームも開けないので推しのイベントを走ることも出来ない
こっに来て某刀剣ゲームと某英霊のゲームが開けない且つイベントが走れないと知った時は絶望しか無かった
今はもう開けないのが分かっているので諦めてるけど
ギャラリーを開けば今まで撮ってきた写真が表示される
この約1ヶ月間、濃密な日々だったなぁ…
扉を潜ったのは正解なのかは分からないけれど。でもこの楽しい日々はあの瞬間私が潜ったからあるものなのだと思えば。それははそれで良かったのかなと思う
(シャンクス達で良かったなぁ…会ったのが)
染み染みと思った
(あ、そろそろ休憩終わる)
スマホをポケットにしまい、再びお店の方へ向かう
するとそこに
「おう。音彩。どうだちゃんと仕事はできてるか?」
思わずひっくり返りそうになった
シャンクス、ヤソップさん、ルゥさんがいた
「なんで居るの!?」
「居るのってお前…ここは酒場だぞ?酒場あるところに海賊だ」
いやそんな当たり前みたいな顔して言われてもさ…
めちゃくちゃドヤ顔で語るシャンクス。いやまぁ、うん、そうね…
基本飲んでるもんね。あなた方…
「ちょっと音彩!手を止めないで仕事するのよ!」
「あ!すみません!直ぐに行きます!!」
ニコラさんに叱られてしまった…
「ほらほら呼ばれてるぞ〜?」
「油うつなよ音彩ー!」
「分かってるわ!!」
誰のせいだと誰の!!
いや人のせいにしてる訳にはいかない。今はやることやらなきゃ
とりあえずシャンクス達のことは後回しにして
「五番テーブルにこの料理2つね!」
「はい!」
トレーに料理を乗せて五番テーブルのお客さんに声をかけた
「お待たせしました〜!!」
仕事は順調に捗っていった。
傍目でシャンクス達がニヤけながら明らかに楽しんでたのは許さんけど
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