【呪術廻戦/逆ハー】フェロモンが暴発した件について。 (ページ38)

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嫌な予感しかしなくて先輩達に伏黒くんと野薔薇ちゃんの元に行きましょう、と声をかけて走り始める。

そんな私を見て私の肩に乗っていた呪具を取った真希さんは笑いながら「急ぐぞ。」と言った。

自動販売機が設置されてる場所までは結構距離がある。

何も問題が起きずに2人が無事だといいんだけど生憎今日は散々な日で。

「ツナマヨ。」
「あれ……！」

狗巻先輩が指差した方向に視線を向けると木片が飛び散る建物。

誰がいるのかは分からないけど戦っている事だけはわかる。

いくら木構造って言ってもあんなに大きな建物に傷が入るなんて相当激しい戦闘になっていることは確かだ。

自動販売機の方へ行く真希さんと二手に分かれて、パンダ先輩に抱き抱えられて一気に建物の上層を目指す。

上層に辿り着くと血塗れの伏黒くんとその伏黒くんに殴りかかろうとする男の人がいて、虎杖くんの時を思い出して息がヒュッと止まる。

そのせいで動けない私を置いて狗巻先輩は呪言で相手の動きを止めて、そのままパンダ先輩が殴りかかった。

急いで伏黒くんの元へ駆け寄るが致命傷はなさそうでホッと息を吐いた。

あれが東堂って人なんだろうけど敵でもない呪術師にここまで怪我を負わせるなんて、と思いながらキッと睨む。

頭から血が出ている伏黒くんを心配そうに見ていると伏黒くんは「大丈夫だ。」と私を安心させるために頭を撫でながらそう言った。

「久しぶりだな、パンダ。」
「何で交流会まで我慢できないかね。帰った帰った、大きい声出すぞ。」
「言われなくても帰るところだ。どうやら、退屈し通しってワケでもなさそうだ。」

そう言って伏黒くんに視線を移した東堂と目が合う。

その瞬間何かに感動したように目を見開いた東堂に何かやばいものを察して眉を顰めた。

よく考えればフェロモンは今も出てるわけで東堂がフェロモンに充てられたんじゃないかって、これ以上目を合わせちゃいけない気がして視線を逸らす。

が、いつの間にか私の背後に立っていた東堂は私の手を自分の両手で包み込んで涙を流し始めた。

完全にフェロモンに充てられた人間の顔になっている東堂に「離して！」なんて言っても手を離してくれない。

あぁもう！何で今日はこんなに散々な日なんだよ！