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レディファーストだからって言って譲ってくれたけど私が先にシャワー浴びても良かったのかな、と思いながら浴室を出て五条先生から貸してもらったパジャマを身に着ける。
明らかに女性向けだしサイズピッタリすぎて怖いけど何も追求しないでおこう。
洗面台に置かれた美容液や乳液は全部高級品で。パジャマも着心地良いし高そう。
五条先生ってどれくらい給料もらってるんだろう、なんて考えながら髪の毛を乾かしていく。
急に五条先生の家に泊まることになって最初は断ったけど夜蛾学長に話はつけてあるなんて言われたら断りずらくなっちゃって。それに虎杖くんもいるし2人とも変な気は起こさないよね。
宿儺もいるけど五条先生がいるって分かってるのに出てくるほど間抜けじゃないだろうし。
「伏黒くんと狗巻先輩にバレたら大変そうだな……」
フェロモンに充てられて以降あの2人からのヤキモチだの独占欲だのを感じるようになっちゃってたまに困ってしまう。
好かれること自体は悪くないんだろうけど本物の恋心じゃないしね、なんて悲しいことを考えながらドライヤーの電源を切ってリビングへと向かった。
「すみません、お風呂あがりました。」
映画を見ている2人にそう声をかけると五条先生はニヤニヤし始めるし虎杖くんは顔を真っ赤にして私から視線を背けた。
お風呂あがりは破壊力が高いっていうのは本当だったんだ、なんて冷静に考える。
私と極力目を合わせないようにお風呂場へ向かった虎杖くんを見つめてから五条先生の隣に座って夜蛾学長特製の呪骸を抱き締める。
そんな私の髪の毛を五条先生は優しく掬い上げた。
「同じシャンプー使ってるって良いね。」
「何がですか?」
「僕と同じ匂いって考えると興奮するなぁって。」
怪しく微笑んだ五条先生はそのまま私を押し倒した。
いつの間にか手元にあった呪骸を取り上げられてて何もできないでただ五条先生を見つめる。
虎杖くんもいるし3人だからさすがに変な気は起こさない、そう思ってたばかりでこんなことされて頭が混乱していく。
確かにフェロモンが暴発して以来こんな風に迫られることは多くなった……けど五条先生からはその時とは比べ物にならないほどの色気が溢れ出していて。
髪と目の色のせいもあるのか、狼に襲われるって表現が1番似合いそうなシチュエーションに思わず肩が強張ってしまった。
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作者名:もも | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/Momo_UxxU_
作成日時:2021年2月2日 19時