最終練習日 ページ9
練習日。
俺は足早にリンクへ向かったが、もうAちゃんは着ていた。
「早いね!おはよう。」
いつの間にか俺は敬語じゃ無くなっていた。
別に、いいかなって。堅苦しいし、なんか距離があるし。
「おはようございます。よろしくお願いします。」
でも相変わらずAちゃんは敬語のままだ。
タメ口でも良いのに。と思う。
「今日はコーチが居ないから、練習メニュー貰ってきたんだ。」
「そうなんですか?珍しいですね?」
「そうだね〜。たまにあるかな。」
「取り敢えず、コーチからの練習メニューを終わらせてそれからやりたい所やろうか。」
「そうですね。」
彼女と俺の演技は大体出来てきていた。
後は明日のエキシビに備えて俺のジャンプの成功率を上げる事だ。
例え転んだとしても、お互いに何も無かった様な顔しようね、って話した。
「羽生選手。」
するとAちゃんが突然話してきた。
「ん?」
リンクからピアノの元へ寄る。
「ドキドキ抑える方法って…ありますか?」
「…え?」
「だっ、だから、緊張、しない方法。前から聞きたかったんです!私、本番前は凄く緊張するんです…弾いてる最中は全然なんですけど…。」
「…ふっ笑」
「?!なんで笑うんですか!こっちは真剣に…」
「あぁ、ごめんごめん!いや、Aちゃんって緊張し無さそうなタイプに見えてさ、だから緊張するんだなぁって、なんか、可愛くって笑 」
「かわっ?!?!!」
「だから、別にイヤミみたいな意味で笑ったんじゃ無いから安心して?」
彼女は一つ一つの表情が少なくて、分かりにくかった。
だけど、彼女も緊張するんだな、と思ったら急に親近感が湧いた。
「…はぁ…。」
「明日、本番だから緊張して来たんだ?」
「そう…だと思います。」
「そっか…まぁ俺も緊張はするけど、本番前とかになると…そうだな…プーさん見るかな。緊張したら。」
「…ぷ、プーさん…?」
彼女は意味が分からないという顔で、
「プーさんって、あのディズニーの…?」
「そう。ディズニーの。あの顔ってさ、なんか安心しない?」
「…フフッ笑」
「え、なんで笑うの?!」
「いや、なんだか、、もっと真面目な答え返って来るかと思ってたからっ…ふふっ笑 意外と的外れで笑」
「あっ!ごめんね!真面目に答える!!」
「いや良いんです笑 なんかもう緊張無くなりましたこれで。」
「そう…?」
本当かな、こんなんで良いんだろうか。。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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静(プロフ) - 気ままな猫丸@鷂の嫁さん» 教えて下さってありがとうございます! (2015年12月14日 17時) (レス) id: 36307fac43 (このIDを非表示/違反報告)
気ままな猫丸@鷂の嫁(プロフ) - オリフラを外してください (2015年12月14日 17時) (レス) id: 081fbcdde4 (このIDを非表示/違反報告)
静(プロフ) - マナさん» ありがとうございます!何かもう話の構成とかぐちゃぐちゃですけど、これからもよろしくお願いします!笑 (2015年10月10日 9時) (レス) id: 36307fac43 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 面白い話ですね!更新待ってます。 (2015年10月10日 8時) (レス) id: d0dfdc8da4 (このIDを非表示/違反報告)
静(プロフ) - 更新遅れています。申し訳ありません。出来るだけ、早く更新したいと思っております。すみません。 (2015年9月9日 23時) (レス) id: 36307fac43 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍静 | 作成日時:2015年8月28日 0時