ピアノ ページ12
「今色々変な事考えてるでしょ。良いんだよ別に。ちょっとスケートが出来るだけで、根本的には普通の人なんだから。あ、後、敬語もナシ。」
考えてる事を読まれたっ…！
て言うか何で色々バンバン決められてるんだろう…。
「じゃぁ…何て呼べば…？」
「んー…結弦君でも、ゆづでも。呼び捨てでも良い。」
「…じゃぁ…結弦…君…？」
「うん！良いね、それが良いや。」
結弦君はくしゃりと笑って嬉しそうに言った。
良いんだろうか、本当に。
もしタメ口で結弦君と呼んでいる所が他の人に見つかったらたまったものじゃない。
「そう言えば、コーチがこの前Aちゃんが最近人気出てるって言ってたんだ。俺音楽好きなくせに、そう言うの疎くて…。」
「別に…人気では無いですよ…只、最近CDが発売された位で。」
コーチ盛ったな。と思った。
「え。CD出てたの。知らなかった…また今度見てみよ。」
最近発売されたし、勿論知らない人は沢山居る。
「ピアノ弾くの楽しい？」
突然、爽やかな笑顔で問われる。
正直難問だ。
「んー…楽しくは…無いかな。」
ここで楽しいと言うにも何か違う気がした。
「そうなの？俺は凄く楽そうに弾いているように見えたけどなぁ…。」
「今日が楽しかったのは事実。だけど…。」
「けど、何？」
問い詰められると言わざるを得ない。
「私には、ピアノしかないの。私からピアノを取ってしまっては何も残らない。只の抜け殻だよ。」
「そんなの、俺も自分からスケート取ったら何にも残んないよ。でも、何も無いからって別に悪いわけじゃ無いから。」
優しい口調だった。
「それに俺、君のピアノが好きだよ。聞いてくれる人がいる限り、Aちゃんはその人の為に弾いてるって理由になる。」
こんなに真剣に自分の話を聞いてくれる人は居なかったから…正直驚いた。
同時に少し、嬉しかった。
「ありがとうございます。。」
少し涙が出そうだった。
私のピアノが好き。
私は自分のピアノを戦う為の武器として扱ってきた。
だから、好きとか嫌いとか、そういうのはなくて只技術だけを凝視されてきた。
人の好みでは、趣味止まり。
その上を行くには矢張り技術面が必要で、機械みたいに楽譜通りに弾いている自分が嫌いだった。
それを好きだと言ってくれる人は余程、変わっているんだな。
結弦君は。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
静(プロフ) - 気ままな猫丸@鷂の嫁さん» 教えて下さってありがとうございます！ (2015年12月14日 17時) (
レス) id: 36307fac43 (このIDを非表示/違反報告)
気ままな猫丸@鷂の嫁(プロフ) - オリフラを外してください (2015年12月14日 17時) (レス) id: 081fbcdde4 (このIDを非表示/違反報告)
静(プロフ) - マナさん» ありがとうございます！何かもう話の構成とかぐちゃぐちゃですけど、これからもよろしくお願いします！笑 (2015年10月10日 9時) (レス) id: 36307fac43 (このIDを非表示/違反報告)
マナ - 面白い話ですね！更新待ってます。 (2015年10月10日 8時) (レス) id: d0dfdc8da4 (このIDを非表示/違反報告)
静(プロフ) - 更新遅れています。申し訳ありません。出来るだけ、早く更新したいと思っております。すみません。 (2015年9月9日 23時) (レス) id: 36307fac43 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：藍静 | 作成日時：2015年8月28日 0時
