Rc03:虚空に届かぬ声はどこへ消える ページ22
(Mikan 様リク)
Δ国がα国に宣戦布告をしたのは、5人が深澤の｢呪い｣を肩代わりして数ヶ月が経った頃だった。
実質｢呪い｣を肩代わりしてから初めての実戦となったその戦いに、当時6人だったS隊の面々は意気揚々としていた。
阿部｢俺が現場の指揮で兄ちゃんと照で前衛、今回は近接よりも遊撃メインで。Δ国が小分隊で色んな方向から攻めてくる算段を立ててるらしいから、このエリア中心で暴れ散らかしといて｣
深澤｢すげぇ…あの量仕分けられるの…？｣
阿部｢最初は気持ち悪かったけど、大分慣れてきた。舘さんと翔太で遠距離組んで、援護射撃メインで。ふっかは待機｣
深澤｢俺待機！？｣
阿部｢基地空ける訳にはいかないじゃん｣
佐久間｢暴れ回っていいって事？｣
阿部｢無茶しない程度にね｣
岩本｢遊撃の言葉に済む範囲で、って事でしょ？｣
佐久間｢わかってるよ〜俺を誰だと思ってるの！｣
阿部｢兄ちゃんだから不安なんだよ｣
佐久間｢ちょっとそれどういう意味！？｣
宮舘｢とりあえず、全員実質初戦みたいなものだしあんまり無茶しないって事でいいんじゃない？｣
渡辺｢そうだね、模擬戦闘で感覚は掴めてきてるし、その調子を越えないようにしたら良さそうだし｣
事前シュミレーションのおかげで、大体の感覚は掴んでいる。
勿論実戦の方が幾分ハプニング等により違う点も多いが、戦闘に関してはキャリアを積んでいる面々だ。
何より、初めての実戦にテンションが上がっていたのが1番の事実だ。
＊
Δ国は、それなりの大国であった。
長く続いた戦いに、佐久間は既に｢身代わり｣を失っていた。
ただ、それでも佐久間は戦場を駆け回っていた。
駆け回っていたが故に、見てしまったのである。
阿部の元に走る敵兵が、ダイナマイトを巻いていたのを。
自爆特攻だ。佐久間は一目散に阿部の元に走る。
佐久間｢亮平！｣
咄嗟に突き飛ばして、コンマ数秒後に強い熱風に見舞われて、佐久間は地面に叩き付けられた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1001人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みさこ(プロフ) - ダテ様の「ラウールは預かったメール来た」のセリフ好きです (2020年11月14日 5時) (
レス) id: 96340430ed (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございます！とても楽しく読ませていただきました！これからも頑張って下さい！ (2020年2月13日 11時) (レス) id: 25ea824704 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんたぬお(；´_ゝ`)(プロフ) - 本当に好きな作品で夜寝る前の日課になっています笑 差し支えなければリクエストの方をさせて頂きたいのですが、緑さんの力が暴走して、兄のことは覚えているのに自分がS隊であること、そしてS隊の皆のことを一時的に忘れてしまう、みたいなお話が見てみたいです…！ (2020年2月12日 22時) (レス) id: e589be5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
はら(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いています！リクエストさせて頂きたいのですが、康二が弱ってたりピンチな所を助けるようなお話が読みたいです。目黒が特に康二に優しかったり必死だったらとても嬉しいです、、、。宜しくお願い致します。 (2020年2月12日 22時) (レス) id: 4b0a14856e (このIDを非表示/違反報告)
いちごみかん。(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します！今回の涼太くんの話見てて、流行り病の時のゆり組の話がみたくなりました！笑お願いします！これからもがんばってください！ (2020年2月11日 22時) (レス) id: bb0523e0f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊都 | 作成日時：2020年2月5日 22時
