＊ ページ39
こうやって岩本と共闘するのは何年ぶりだろうか。
昔はあんなに沢山コンビを組んだのに、仲間が入ってきてからというもののほとんど自分がお留守番にされていた。
深澤｢侵入者さんみーっけ！｣
既に2部隊分息絶えさせた。岩本も2部隊壊滅させ、捕虜1人まで取ったと言っていたから、きっと残りは少ないだろう。
捉えた集団の背中を斬る。振り向いたお仲間たちと相対し、1対6の乱闘が始まった。
成程、存在を隠されているだけある。
歯ごたえのある連中たちに、無意識に口角があがる。
そこに割り込んできたのが、別の部隊だった。
深澤｢おーっと、1対10？マジ？｣
追加で殺した3人マイナスからのプラス7。
それが一斉に深澤1人に襲いかかってくるのだ。
10倍の数で、普通の人が怪我をしないわけが無い。
そう、｢普通の人なら｣だ。
ある兵士の刃が深澤の右腕を斬りつけた。
またある兵士の銃弾が深澤の足に被弾した。
それでも深澤から血が流れる事はない。痛みを感じていないかのように深澤は剣を振る。
確かに斬った感触はした、確かに被弾したのを見た、いずれにせよ怪我1つ負った素振りのない｢紫目の男｣に、誰かが声をあげた。
｢ば、化け物…！｣
深澤はその言葉に一瞬反応したかのように止まった。
その隙を突いて、ある兵士は己の剣をその｢紫目の男｣に突き刺した──！
深澤｢…あー、ごめんね？｣
何故、何故だ。確かにこの剣は男の腹を突き刺して、剣先は確かに背中の奥に見える。
それなのに、何故｢彼の腹からは血が流れない｣？
｢怪物…、怪物だ｣
｢化け物だ！｣
深澤はその言葉に自ら相手の剣を抜いた。
何も言わぬまま、困ったような笑みを浮かべながら。
敵兵たちは酷く混乱した。だから、後ろから来るもう1人の｢怪物｣にも、気付かなかったのだろう。
岩本｢…うちの総監督は｢怪物｣なんかじゃない｣
静かな、しかし明らかに怒りをはらんだその言葉は、敵兵たちを亡き者にするのに充分だった。
深澤｢…あーあ、怒らせちゃいけない人怒らせちゃったね｣
その時点で勝敗なんか決まっていた。
血で汚れてしまった基地内の廊下で、2人は立っていた。
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みさこ(プロフ) - ダテ様の「ラウールは預かったメール来た」のセリフ好きです (2020年11月14日 5時) (
レス) id: 96340430ed (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございます！とても楽しく読ませていただきました！これからも頑張って下さい！ (2020年2月13日 11時) (レス) id: 25ea824704 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんたぬお(；´_ゝ`)(プロフ) - 本当に好きな作品で夜寝る前の日課になっています笑 差し支えなければリクエストの方をさせて頂きたいのですが、緑さんの力が暴走して、兄のことは覚えているのに自分がS隊であること、そしてS隊の皆のことを一時的に忘れてしまう、みたいなお話が見てみたいです…！ (2020年2月12日 22時) (レス) id: e589be5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
はら(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いています！リクエストさせて頂きたいのですが、康二が弱ってたりピンチな所を助けるようなお話が読みたいです。目黒が特に康二に優しかったり必死だったらとても嬉しいです、、、。宜しくお願い致します。 (2020年2月12日 22時) (レス) id: 4b0a14856e (このIDを非表示/違反報告)
いちごみかん。(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します！今回の涼太くんの話見てて、流行り病の時のゆり組の話がみたくなりました！笑お願いします！これからもがんばってください！ (2020年2月11日 22時) (レス) id: bb0523e0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年2月5日 22時
