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情報室ではもう完全復帰寸前の宮舘がいつも通りに仕事をしていた。
この戦力が大幅に落ちている今だ。阿部があんな状態である今、彼の情報のみが安寧をもたらすものになっている。
何だか邪魔するのも申し訳なく、ラウールは何も言わずにスープをよそった。
あの優雅な佇まいに反してよく食べる彼用に大盛りにして、ご飯も大盛りにしてそっと彼の横に置く。
宮舘｢…ありがとう｣
それでも彼は作業の手を止めてスープに手をつけた。
宮舘｢美味しい。でももう少しコンソメの量多くしてもいいかもね｣
ラウール｢薄い？｣
宮舘｢でもこれはラウールの優しさが溶けてるから｣
ラウール｢へ？｣
宮舘｢ほら、次位置的に佐久間でしょ？早く行っておいで。あいつ、今死にかけてるから｣
＊
入る前から酷い咳の音が聞こえていた。
ラウールが部屋に入ると、咳の所為で眠れないのであろう佐久間がいた。
喉をやられてほとんど喋られないらしい。
それでもニコニコ笑いながら心配かけまいと冷却シートを外して『ありがとうね』とスケッチブックに書いた。
普段バクバク物を食べてる彼からは想像つかないくらいにゆっくり食べた佐久間は
『美味しいよ、今咳が酷すぎるから少しマシになったらチンして食べるね』
ラウール｢わかった。…ごめんね｣
咳が辛いのはラウールが身をもってわかっている。
1度、死の間際に思ってもいない言葉を次々言ってきた敵の所為で苦しい想いをした事があった。咳は本当に辛いのだ。
佐久間はそれでもニコニコ笑いながら『だいじょーぶ！』とニコちゃんマークをつけて親指を立てた。
＊
渡辺｢みんなの部屋回ってるの？こら、ラウールがうつっちゃうでしょ｣
ラウール｢でも…いたっ｣
渡辺の部屋に入るなり、その言葉と同時にデコピンを食らった。
渡辺｢みんな食べれそうだった？｣
ラウール｢うん｣
渡辺｢そっか。俺も貰おっかな｣
ラウール｢…うん！｣
渡辺｢…美味しい。優しさが溶けてるね｣
ラウール｢それ、舘さんにも言われた。ねえそれってどういう意味？｣
渡辺｢スープって、作った人の優しさが溶け込むって言われるんだよ。スープを飲んだら心が温まるでしょ？｣
ラウール｢確かに！ここに来て初めて風邪引いた時のスープ、すっごい美味しかった！｣
渡辺｢そういう事だよ｣
渡辺｢大分減ったね、後誰が残ってるの？｣
ラウール｢ふっかさんと岩本くん｣
渡辺｢ああ…じゃあふっかの部屋に行けばいいよ、どうせ2人一緒の部屋にいるから｣
ラウール｢え？｣
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みさこ(プロフ) - ダテ様の「ラウールは預かったメール来た」のセリフ好きです (2020年11月14日 5時) (
レス) id: 96340430ed (このIDを非表示/違反報告)
翔(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございます！とても楽しく読ませていただきました！これからも頑張って下さい！ (2020年2月13日 11時) (レス) id: 25ea824704 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんたぬお(；´_ゝ`)(プロフ) - 本当に好きな作品で夜寝る前の日課になっています笑 差し支えなければリクエストの方をさせて頂きたいのですが、緑さんの力が暴走して、兄のことは覚えているのに自分がS隊であること、そしてS隊の皆のことを一時的に忘れてしまう、みたいなお話が見てみたいです…！ (2020年2月12日 22時) (レス) id: e589be5cc6 (このIDを非表示/違反報告)
はら(プロフ) - いつも楽しく拝見させて頂いています！リクエストさせて頂きたいのですが、康二が弱ってたりピンチな所を助けるようなお話が読みたいです。目黒が特に康二に優しかったり必死だったらとても嬉しいです、、、。宜しくお願い致します。 (2020年2月12日 22時) (レス) id: 4b0a14856e (このIDを非表示/違反報告)
いちごみかん。(プロフ) - はじめまして！リクエスト失礼します！今回の涼太くんの話見てて、流行り病の時のゆり組の話がみたくなりました！笑お願いします！これからもがんばってください！ (2020年2月11日 22時) (レス) id: bb0523e0f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：湊都 | 作成日時：2020年2月5日 22時
