Freiheit IV (ページ6)

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深澤｢なーんか、あの2人が風邪引いてるの見たらあれだねぇ。2人が入ってきたばっかりの事思い出すね｣
岩本｢あれはなんつーか…よくやったよな｣
佐久間｢何それ？｣
向井｢えっ、佐久間くんも知らんの？｣
佐久間｢だって俺とあべちゃんが入ったの、幼馴染みズが入ったより後だし｣

宮舘を部屋に担ぎこんで、薬だ何だと用意してやっと一息ついたところ。
食堂で深澤、岩本、佐久間、向井の4人はそんな談笑をしていた。
深澤｢あの2人さぁ、入団試験の時2人とも体調崩してたんだよ｣
向井｢え！？｣
岩本｢その時何か新型のウイルスの流行り病があってさ、それにかかりかけてた翔太と、完全にかかって症状もあったけど隠してた舘さん｣
佐久間｢それで…受かったの…？｣

深澤｢いや舘さんの隠匿スキル半端ないんだよ！俺ら翔太が｢あれ？もしかしてこの子体調悪い？｣っていうのには気付いてたけど、舘さんのは全く気付かなかったし｣
岩本｢ただ今思うと、射撃の腕は本意気出せてなかったな｣
深澤｢何hitだっけ？｣
岩本｢30分で3、右腕2回と左足1回｣
向井｢それっていっつも訓練でやってるようなあの…何やっけ、感応式のパッド？みたいなやつやんな？｣
岩本｢当たり前だろ実弾使って試験する奴がいるか｣
向井｢えっ、待って？照くんに当てたん？3発も？体調崩してて？｣
岩本｢そうだよ。だから受かってるしね｣

深澤｢まあちなみに入団決定した瞬間に舘さん倒れたんだけど｣
岩本｢あれ本当にびっくりした｣
宮舘『いや…悪かったとは、思ってる…』
そんな談笑を続けていると、無線からそんな声がした。

向井｢ダテ！｣
岩本｢起きたか。お前また倒れてたぞ｣
宮舘『やばい、って思ったから、ベット、出したんだけど…』
佐久間｢行き倒れてたんだよ！本当にびっくりした！｣
深澤｢何回目？耐えて耐えて倒れるの｣
岩本｢てか佐久間に感謝しろよ。飯持って行ってなかったら気付くのもっと遅れてたんだからな｣
宮舘『ごめん、ありがとう…』

しかし本人たちはまだ知る由もなかった。
これが川ダイブの所為で引いた風邪ではなく、隣国で流行りだした別の流行り病である、という事。
それに気付くのは、
｢めめが天井裏から落ちてきたー！めめの身体熱いー！どないしよー！助けてー！｣
という向井の叫びであった。
故に、これが後に｢S隊パンデミックの幕開け｣と呼ばれる所以なのである。