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亮平「…兄ちゃん」
これからどうしたらいい?そう聞きたそうな、亮平の声がした。
18の冬。2人で旅行に行った両親が、死んだという連絡を受けた。
…両親が乗ったクルーズ船が、当時戦時下にあった国の軍艦に間違えて砲撃され、そのまま為す術なく、といった状態だったらしい。

大介「…軍人に、なろうかな」
亮平「えっ?」
たまたま投函されていたチラシの中に、「α国軍新規入隊者 募集中!」なんてものを見たから、というのもあるが。
幼い頃に見た凱旋パレードの時の格好いい黒軍服の姿と、国を守る為に戦う、なんて格好いいなぁなんて思って。

それに国を守れば、亮平の事も守れるかなぁ。なんてぼんやり考えていると、突如亮平が立ち上がった。
亮平「お、俺もなる!」
大介「え」
亮平「…俺も、軍人になる」
大介「えっ…亮平、運動苦手でしょ」
亮平「…だって兄ちゃん考えなしに戦場に飛び込んでいきそうなんだもん」

何故かその言葉に、「亮平が一緒にいるなら死ななそうだな」なんてふと思って。
それから1年間、亮平が学校を卒業するまでの間、俺は仕事をしながら、賢い亮平と動ける俺で、どこまで完璧な戦い方(パフォーマンス)が出来るか、研究した。
そして、20の春。2人で軍内の見学に行ってみた。

その時に、
大介「……綺麗」
亮平「え?…どれ?」
大介「あの人の目」
亮平「指ささない!…本当だ、綺麗」
紫色の、綺麗な瞳の男の人に声をかけに行ったのだ。


そのまま入団試験を受ける流れになって、いつも通り、ね!とお互いの拳を合わせて
入団試験は、他の人が混乱しないように、と俺は旧姓を名乗る事にした。
大介「佐久間大介です!」
亮平「阿部亮平です!」

武器を持たずに自分の後ろに立つ亮平を見て、紫色の瞳の人は「お?」となっていた。
亮平「Richtung 12 Uhr、兄ちゃん、Runter!得意なやつだけでいい、後は捨てて!Vorwärts!いける、いける!Los、Los、Los!プランD!」
大介「Jawohl!」
この為に覚えた遠い異国の軍事用語を思い出しながら、やれる限りを尽くした。

そして、2人揃ってS隊に入ったのだ。

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とんこ(プロフ) - こんにちは。とんこです。リクエスト叶えていただきありがとうございました。完結まで作品の展開楽しみにしてます。 (2020年3月1日 16時) (レス) id: e9ff124e03 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:湊都 | 作成日時:2020年2月23日 15時

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