Freiheit IV (ページ29)

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宮舘｢そのまま直進500m、あの教会｣
渡辺｢なーんか妙にバリケード濃いねぇ｣
宮舘｢撃つか｣
全メンバー総動員でθ国に向かうS隊は、一日半かかると言われるθ国に次の日の夜には辿り着いていた。
装甲車で先導する渡辺と宮舘がやけに楽しそうなのには目を瞑ろう。

装甲車の上の射撃台から顔を出した宮舘は、焦点をその教会のドアに向ける。
渡辺｢はいはぁい、アクセル全開！｣
宮舘｢喰らえ｣
放たれたバズーカ砲によって大破されたドア前に、後続の車から降りた岩本、佐久間、向井はわぁ、と声をあげる。

佐久間｢こりゃあ綺麗な花火だ｣
岩本｢行くぞ｣
向井｢ダテこっわ…｣
佐久間｢よっしゃあ行くぞぉ！｣
新しく買ってもらったハンドガトリングガンを両手に持ち、佐久間は岩本の後を追うように教会内へ侵入した。

佐久間｢わぁお物騒なお出迎え！｣
目黒｢神を信じるって言葉だけなんじゃない？｣
岩本｢虱潰しに探せ！｣
入るなり銃弾の嵐に見舞われたその場所で、そんなジョークをかっ飛ばしながらS隊メンバーは散り散りになる。

ネックレスを外し、瞳の色が変わった彼らを見て誰かが｢魔王の遣いだ｣｢悪魔だ｣なんて浮世離れした事を叫び出す。
渡辺｢俺らが｢悪魔｣なんだとしたら、お前らが攫ったふっかも｢悪魔｣なんじゃないの？｣
佐久間｢駄目駄目！こういう奴らにはいくら正論言っても無駄！｣
目黒｢自分たちの都合のいいように記憶作るからね、俺たちの言う事なんて聞きやしない｣

阿部『B隊隊長発見！軽傷で済んでる！』
岩本｢ふっかの居場所は！｣
阿部『わからない、でも｢神の御遣い｣とか言われてたらしい！』
岩本｢神の遣いだぁ？｣
ラウール｢ふっかさん神様なの？｣
岩本｢んな訳ねぇだろ、あいつは人間だ！｣

最早賊か？と聞きたくなるくらいに暴れ回る彼らに、B隊と繋いでいる無線から｢やべぇ…｣という声が聞こえてきた。
そりゃそう言いたくもなるよな、なんて考えながら、S隊メンバーは深澤の居所を探した。