Freiheit IV (ページ3)

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深澤｢それでは、これで｣
｢お疲れ様でした｣
牢獄に閉じ込められていたのを、変わった瞳の色の軍人さんが出してくれました。
どうやら、僕はα国の軍人さんになるみたいです。
｢生きる理由はないかもしれないけど、死ぬ理由もない｣
そう言った軍人さんの言葉が、頭にこびりついています。

少し歩いたところで、別の軍人さんと合流した軍人さんは凄い楽しげにその人に聞いていました。
深澤｢ねえもういい？もういい？｣
岩本｢…はいはい｣
何かされるのか、そう思っていると、いきなり強い衝撃がありました。

｢！？｣
いきなり抱き着かれたのです。変わった瞳の色の軍人さんに。
深澤｢よく今まで頑張ったね～！今日からはうちの子だからね！うちの軍の奴らも君の事楽しみにしてるから！ね！早速帰ろ！｣
｢あ、あの…｣
別の軍人さんが溜息をつきながら引き剥がしてくれました。

深澤｢ほら、今日からここが君の｢お家｣だよ！｣
｢へ…？｣
深澤｢ほーら！早く行くよ！今からラウールの歓迎会なんだから！｣
｢かんげい…？えっ…？｣
事態をよく飲み込めないまま、グイグイと自称｢お家｣の中に入れられた僕は、拍子抜け以前にこれは夢なのかと思ってしまっていました。

向井｢待って！めっちゃデカいやん！！｣
佐久間｢ようこそS隊へー！｣
目黒｢うるさ…｣
阿部｢おい佐久間！先にジュース飲むな！｣
宮舘｢あ、食べたいものあったら言って。作るから｣
渡辺｢ほーらここだよ席は｣
岩本｢…みんな君の事待ってたんだよ。ほら｣
深澤｢今日からは俺達が家族だから！｣
何だか、その雰囲気がとても嬉しくて、生きていいのかな、って思ってしまって。
｢…よろしく、お願いします…｣
嬉しいのに、涙が出てしまいました。

あの変わった瞳の軍人さん──深澤さんは、｢呪い｣というものを抱えているみたいでした。
僕が最後みたいで、僕は助けてくれた深澤さんの為ならと。
残っていた｢呪い｣を、｢肩代わり｣しました。
…あの時みたいな｢白い花｣。吐くのは辛いけど、あの時の｢おはなばたけ｣みたいな｢白い花｣を、このS隊という｢家族｣の為に、育てていこうと。
そう思ったわけなのです。