Freiheit IV (ページ12)

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Rc20:Bittersweet,One room ページ12

(なたね様リク)

ネオン街の光が異常に眩しかった。
スーツやら靴やら鞄やら、何もかもをブランド物で固めた目黒は、その中を歩く。
1軒のバーに入り、適当なカウンター席に座る。
目黒｢ブラック･ルシアン｣
｢かしこまりました｣
流れてくるジャズのBGMに耳を傾けながら、出てきたカクテルを嗜んでいると、2つ席を空けて物憂げな女性が座った。

｢ギムレット｣
…また随分アルコール度数の高いものを頼む事だ。
彼女は出されたそれに口をつけると、これまた物憂げに小さく溜息をつく。
それを横目で眺めていると、その女性と目が合った。
目黒｢お姉さん、悩み事？｣

そこからはどちらから言い出した訳でもなく、ホテルに行こうと言う流れになり。
目黒は女性の腰に手を回し、夜のネオン街を歩く。
こんな街では、そんな光景など当たり前だ。誰も気に止める事ない。

｢貴方、いつもは何やってるの？｣
目黒｢ただの軍人だよ｣
｢あら、お強いのね｣
目黒｢そんな事ない。ただの歩兵だよ。そういう君は？｣
｢ただのしがない商人よ｣
目黒｢しがない商人なのに、こんな街に？｣
｢ふふ、何だか、忘れちゃいたかったの｣
目黒｢悪い子だ｣
そう耳元で小さく囁く目黒も、悪い子ではないのか？なんて思う人は少なくないだろう。

高級ホテルのスイートルームを取り、彼は女性と共に最上階へ上がる。
目黒｢先に、風呂入ってきてもいい？｣
｢ええ、勿論｣
目黒｢何かルームサービス使いたかったら、勝手に使っていいよ。俺が全部払うから｣
｢やっぱりα国の軍人さんにもなると、羽振りがいいのね｣
目黒｢まあね｣