番外編 .. ページ31
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薄暗い部屋の中を歩きながら一瞥していくと乾燥して、埃っぽい空気に咳が出そうになった。
部屋の中央にまで足を踏み入れると、どんっ、という衝撃が腰に来た。
衣服越しに温もりがじんわりと伝わってくる。
驚くことなく、振り返らずにその柔らかな髪をそっと撫でると腰に回された腕にさらに力が入る。
ぎゅうっ、と効果音が付きそうな程抱き着いて来るのに好きなようにさせる。
「今日は、随分と甘えん坊さんだね。フェイ。」
「……、…。」
ぐりぐりと頭を押し付けてくるのを力が抜けた一瞬の隙をついて振り返ると正面から抱きしめた。
びくり、と驚いたように肩が跳ねたのを見て小さく笑うと拗ねた様に顔を押し付けられる。
此方からもぎゅっと抱きしめてあげると、放さないとばかりに腕を回していた力が弱まった。
肩から力が抜けて、躰からも緊張の糸が解けていくのが伝わってくる。
相変わらず無言のままなフェイだが、張り詰めた状況と緊張感に恐らく長時間硬直していたのだろう。
ゆっくりと全身から力が抜けて、やがて体重の半分を預けられた。
さらさらとした黒髪を撫でながら落ち着くのを待つ。
子供の体温は温かくて、布越しであるはずなのに熱が伝わってきた。
暗い場所は嫌いではなかったはずだが、フェイの様子に此れは結構弱ってるなあ。と頭を優しく撫でながら思った。
都市に足を踏み入れて霧が消えた瞬間に皆の気配が察知できるようになったので全体を確認したのだが室内の奥深くに居るのはフェイだけだった。
他の子は、室内には云っても一階に留まっているだけで、フェイの様に何かから逃げ隠れる様に建物の奥へいることはなかったから。
どの位、此処に一人でいたのだろうか。
衣服越しに伝わってくる体温は確かに暖かいけれど、普段よりは少し冷たい気がした。
否。
気がするのではなく冷えていた。
するりと頬に手を添えると体温の下がった肌が掌に触れて、不調とかそういう塁でこうなったわけではないこともわかっているので驚いた。
気配や円で遠くから場所や行動を探れたとしても、こういった機敏な感情までは読み取ることが出来ない。
早くフェイを落ち着かせてクロロの方も迎えに行った方がよさそうだと頭の隅で思いながらも、今は目の前にいる存在の不安を取り除くことに集中した。
両膝をついて視線を合わせると、小さくて冷えた身体に熱を分ける様に抱き寄せた。
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xxxxxers(プロフ) - ほんとに面白くて4時間？3時間ほどで読み終えてしまいました！随分前に更新停止しているのはわかっているのですが、できるのであればこの作品の完結を見届けたい限りです…！どうぞ作者様のお身体一番に考え、今後の更新お待ちしております…！！！！ (3月28日 12時) (
レス) @page36 id: 13f4a23a05 (このIDを非表示/違反報告)
huji山(プロフ) - とても面白くて一気読みさせて頂きました(^^)更新待ってます。でも無理はしないでくださいね (10月29日 16時) (レス) @page3 id: 704ce5ae45 (このIDを非表示/違反報告)
g9bdo(プロフ) - 本当に好きな作品です！更新待ってます😆 (2022年8月27日 3時) (レス) @page36 id: ba5c48af12 (このIDを非表示/違反報告)
名無し64451号(プロフ) - 更新ずっと待ってます(泣) (2022年8月17日 17時) (レス) @page36 id: 6f674f571c (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - 作品すごく面白くて、子蜘蛛のみんながかわいすぎます。様々なことがあるとはおまいまさが、更新楽しみに待っています。 (2019年7月31日 17時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高校生 | 作成日時：2017年2月2日 0時
