番外編 .. ページ28
..
動いた其れは見慣れたパクの髪の毛で、何かを探す様に視線を彷徨わせている姿を見て名前を呼んだ。
さっきまで震えていた躰が嘘のようにパクの姿を視界に入れた瞬間、震えが止まった。
同時に、屹度頭で無意識に察してしまったのだろう。
だって、パクが一人でこんな場所に来るわけがないもの。
此処に来るとしたら、一人じゃなくて頼れる人を連れてくる。
ああ。
Aが、探しに来てくれた。
其の事を頭が理解すると震えも恐怖も嘘のように無くなって、動かなかった足がすんなりと立った。
そして、建物から急いで出ると外で待っていてくれたパクへ行き良いよく抱き着いた。
「…もう！遅いよっ…こわかった。」
「ごめんね。マチ。ずっとひとりだったのね。」
「……Aも来てるの…？」
「ふふっ、来てる。屹度、叱られる覚悟はしておいた方が良いと思う。」
「…ん。」
こくり。パクの肩に顔を埋め乍ら頷くとぎゅーっと力を籠めて強く抱き着くとゆっくりと離れた。
少しだけ、話をして、念が使える事に目に涙をためながら笑った。
建物の外へ出た時に、一面を覆いつくしていた霧や地面に大量にあった砂が無くなっていたことに一番驚いた。
其れから、ノブナガとウボォーを探すのに苦労した。
偶然か、運が良かったのかはわからないがノブナガとウボォーは町を彷徨って歩いていたら真正面からぶつかったのだ。
其れから、パクノダとマチに見つかるまで二人で道のど真ん中に座り込んでいた。
度胸があるのか、単純なのか。
初めは焦っていた二人だったが、時間が経つにつれて自分達がしたことを思い出してがたがたと震えていたのだ。
野性的感からか、Aが探しに来てくれる。と何処かで分かっていた。
だから、なおの事。後の事が怖かった。
本気で叱られたことはまだないけれど、己の野生の勘が告げるのだ。
霧が晴れてもなお、道のど真ん中で大げさに言えばきのこを栽培しているノブナガとウボォーを見つけて、何かを悟ったパクとマチだった。
暫くは心情を察して声を掛けることが出来なかったのだった。
マチとノブナガにウボォーを見つけたパクノダは小指に可愛らしく蝶々結びで括られた金色の念に微笑みながら集合場所へと向かった。
小指に結ばれた其れは正しい方角へ進んでいると念の紐から金の蝶へと変化するのだ。
念を目に集めながら全員が金の蝶を追った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 470人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
xxxxxers(プロフ) - ほんとに面白くて4時間？3時間ほどで読み終えてしまいました！随分前に更新停止しているのはわかっているのですが、できるのであればこの作品の完結を見届けたい限りです…！どうぞ作者様のお身体一番に考え、今後の更新お待ちしております…！！！！ (3月28日 12時) (
レス) @page36 id: 13f4a23a05 (このIDを非表示/違反報告)
huji山(プロフ) - とても面白くて一気読みさせて頂きました(^^)更新待ってます。でも無理はしないでくださいね (10月29日 16時) (レス) @page3 id: 704ce5ae45 (このIDを非表示/違反報告)
g9bdo(プロフ) - 本当に好きな作品です！更新待ってます😆 (2022年8月27日 3時) (レス) @page36 id: ba5c48af12 (このIDを非表示/違反報告)
名無し64451号(プロフ) - 更新ずっと待ってます(泣) (2022年8月17日 17時) (レス) @page36 id: 6f674f571c (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - 作品すごく面白くて、子蜘蛛のみんながかわいすぎます。様々なことがあるとはおまいまさが、更新楽しみに待っています。 (2019年7月31日 17時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：高校生 | 作成日時：2017年2月2日 0時
