番外編 .. ページ27
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「…こわい、よぉっ……。かえりたい…」
温かいお家に。
Aが居るところに。
例えるなら包み込まれるような温かさをくれる母親の様で、しっかりとして頼れる姉の様で。
皆で食べる食事は冷スープを飲んでいるのに温かく感じられて、其れを口に出すと皆に笑われたけど、全員が同じ事を思っていたことを知っている。
Aお姉ちゃんと出会うまではもっとずっと寒かった。
空腹が分からないほどお腹が減っていたし、今みたいに走り回るなんてことを繰り返すと次の日に足が痛くてたまらなくなるのだ。
でも、お姉ちゃんと出会ってからは生活が一変した。
あったかくて、つい居眠りしてしまうほどの心地よさ。
家族が居たことが無かったから、皆Aお姉ちゃんの呼び方が日ごとによって変わったりする。
お姉ちゃん。の時もあるしお母さんの時もある。
居たことが無いからわからないけど、本当に自分たちに家族がいたらこんな感じなんだろうな。とは全員が共通に思っていること。
一度温かさを知ってしまうと、もう戻れないほど居心地が良かった。
帰りたい。
帰って、抱き着いて、落ち着く香りを肺いっぱいに吸い込んで何時もの部屋で眠りたい。
否。
贅沢なんて言わないから、皆とAが居ればそれだけでいいから。
「みんなぁっ…Aっ……。」
また、涙が溢れそうになって膝に顔を埋めようとしたその時。
ガザッ…ザッ……ザザッ…＿＿。
「ひぃっ！？」
外から何かがこすれるような音がして、砂が動いているような音。
一人でいるときに砂のおばけを想像してしまったマチにとってその音は恐怖心を掻き立てるものでしかなかった。
両手で震える肩を抱え込むと、恐る恐るといった様子で窓ガラスの無い、窓と言っていいのかわからない穴に視線を向けた。
すると、前までは砂の様な霧で覆いつくされていた外が晴れていた。
隣の建物が見えないほどの濃い霧だったのに、今では夕焼け空まで綺麗に見える。
夕日が窓から室内へと入ってきて床や地面を橙色に照らす。
それは、温かくて。まるで光に包まれているようだった。
その光景を見て力の入った肩から少しだけ力を抜くと外に動く影が見えてびくりと身体が跳ね上がった。
もぞりと黒い何かが動いた。
「……パク…？」
「マチ！！よかった、見つかった。建物の中に居るから詳しい位置が分からなかったの」
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xxxxxers(プロフ) - ほんとに面白くて4時間？3時間ほどで読み終えてしまいました！随分前に更新停止しているのはわかっているのですが、できるのであればこの作品の完結を見届けたい限りです…！どうぞ作者様のお身体一番に考え、今後の更新お待ちしております…！！！！ (3月28日 12時) (
レス) @page36 id: 13f4a23a05 (このIDを非表示/違反報告)
huji山(プロフ) - とても面白くて一気読みさせて頂きました(^^)更新待ってます。でも無理はしないでくださいね (10月29日 16時) (レス) @page3 id: 704ce5ae45 (このIDを非表示/違反報告)
g9bdo(プロフ) - 本当に好きな作品です！更新待ってます😆 (2022年8月27日 3時) (レス) @page36 id: ba5c48af12 (このIDを非表示/違反報告)
名無し64451号(プロフ) - 更新ずっと待ってます(泣) (2022年8月17日 17時) (レス) @page36 id: 6f674f571c (このIDを非表示/違反報告)
あやは(プロフ) - 作品すごく面白くて、子蜘蛛のみんながかわいすぎます。様々なことがあるとはおまいまさが、更新楽しみに待っています。 (2019年7月31日 17時) (レス) id: df4b2b1b15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高校生 | 作成日時：2017年2月2日 0時
