第五十五話 人影を探して ページ9
..
「えっ!? Aがいつか出て行っちゃうってフィンクスその話本当……？」
「ばかっ、声がでけェよシャル!!」
「……フィンの声の方が大きいね。それに今なら大声出しても聞こえないよ」
後から仲間になったシャルナークとノブナガ、ウボォーギンはAとの約束を知らないのだと思い出した。
偶然にもAは外出中で、フィンクスがその話を話すと三人は驚いたような表情をしてシャルは身を乗り出して聞いてきた。
ノブナガは戸惑ってしまい言葉が出ないようだったが、昔あった出来事と約束を説明するころには三人とも落ち着いて話を聞いていた。
「クロロの怪我も完治しかけてるし、そろそろだよな……」
「嫌な事考えるなよノブナガ」
ノブナガが発した言葉にげんなりとした表情でウボォーが言葉を返すが、いつか来てしまう現実を想像するとどうしても気持ちが沈んでしまう。
「部屋ン中で変なキノコ発生させるなよっ」
二人の周りに突然キノコが生える光景が浮かび自身の目を疑いながらも呆れた表情でフィンクスが言う。
周囲を見渡すと女子二人組はクロロとフランクリンで雑談をしていてこちらの話に入ってくる様子もなく感情豊かな目の前の二人を前にして頭が痛くなりそうだった。
フェイはすぐ傍にいるが今にも本を読みそうで、と言うかもう手に持って開いている。
シャルは何か考え事をしているようで首を傾げながら発した言葉を聞く。
「でもさ、Aの事だから頼めば一緒にいてくれると思うけどな」
「あ。」
「……その選択があるの、忘れてたよ。」
シャルが発した一言でその場にいた全員の顔が向いてその選択を誰も思いつかなかった。という表情をしていた。
クロロが一度咳払いをすると、Aが帰ってきたら頼んでみよう。と言うこととなりそのあとはいつも通り外に出て遊んだり悪戯をしたりしてAの帰りを待っていた。
ただ、その日はAが帰ってくるのが遅かった。
大体日が沈むまでには帰宅するのになかなか帰ってこない事に落ち着かない様子で何度も窓の外を覗くマチがいて、パクも同じような行動をしていた。
昼間に約束と期限の会話をしたせいで普段なら動かずに落ち着いて待っていられるクロロやフェイも何度も外を見ていた。
Aはいつも自分がいない時にお腹が減らない様に果物を置いてくれるのでお腹は減らないが、今日はその果物を食べることもせず、玄関近くでずっと外を見つめて人影を探していた。
第五十六話 あぁ。なんてことだろう→←第五十四話 この日常が
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 510人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
曇天に笑う(プロフ) - 高校生さん» ありがとうございます！こんな無茶に応えていただきほんとに嬉しいです(*｀ω´)これからも更新楽しみにしています！ (2017年2月1日 23時) (
レス) id: cbd3a1b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - 曇天に笑うさん» ありがとうございます。ええ。大丈夫です 明日が丁度二日で好きな数字ですので書いて投稿してみますね。 (2017年2月1日 22時) (レス) id: 422479f97e (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - ももタ郎。さん» ありがとうございます。 (2017年2月1日 22時) (レス) id: 422479f97e (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う(プロフ) - とても面白かったです！更新楽しみにしています！出来ればなのですが、旅団の人達が迷子になった所を描いて欲しいです( ´-ω-)出来ればでいいのでお願いします！_:(´ω`」 ∠):_ (2017年2月1日 10時) (レス) id: cbd3a1b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 読みやすくて凄く面白かったです！これから、また新しいキャラが出て来るの楽しみですね(´ｰ｀)更新応援しています！ (2017年1月4日 11時) (レス) id: 76d1df2f9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：高校生 | 作成日時：2016年8月28日 0時
