第五十三話 業火の悪夢は ページ7
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燃え盛る炎の中で立ち上る黒い煙は空へ広がり上空を覆いつくして太陽からの光を遮っていく。生き物の焼ける匂いとプラスチックの焼け融けた独特の匂いが広がる。
瞼を開けるといつも通りの古臭い茶色い木の天井が視界に入り硬直した後のように動きの悪い体をそっと解してから上体を起こした。
寝ている子供たちを起こさないようにカーテンを僅かに開けて外を見るが赤い炎も立ち上る黒煙も見当たらなかった。
汗で服が湿り気持ちが悪くなったので部屋から出て外へ出た。
月が上空に上って月光が辺りを照らす光景を呆然と眺めると先ほど見たやけにリアルな夢を思い出す。
流星外のゴミ焼の様子だろうか。やけに鮮明な景色で体が思うように動かなかった。
業火を見たのは初めてだが夢だとは思えないほどの迫力と感覚があった。
今年はゴミ焼をするのかわからないと子供たちが口を揃えて言うのをついこの間聞いたばかりでその時に町の噂を聞いてみても有力な情報は得られなかった。
何時もよりも時期が大分遅れているので焼く年を間違えたのかもしれない。と流星街に帰る者も少なくはなかった。
このまま町にいて食料にありつけることはいいが、同業者と争うことはお互いに避けたいことの上位に入っているのだ。
流星街の者同士は意外とそこらの人間よりも家族思いで仲間思いの優しい者が多かったりする。
同士の争いはできるだけ避けることがルールになっているが町にいるとそれが適応されないのだ。相手が町の人間か流星街の者か見分けが全くつかないから。
町に住むよりかは流星街の決めた場所に住む方が安全なのである。お互いの縄張りに入っても悪さをしなければ喧嘩になることも無い。運が良ければ食料を恵んでもらえて仲間が増えることもある。
五人位の仲間が集まると流星街から出て外で仕事をしてお金を稼ぐ者もいるそうだが支援金や物資を提供してくれたりと私が想像していたものよりも大分温かかった。
つい最近に裏切られて消された同士のために数名が裏切った者のところへ行って同じように消した。という話を聞いた。
消しに行った者達も一緒に消えたそうだ。
ここに住んでいると外の者たちの汚さと狡猾で卑劣な部分を感じるようになっていた。住みやすい場所があれば住みにくい場所もあるが、住みにくい場所にいる人間の方が温かいと思う。
思考をやめると夜風で乾いた服に気が付いて建物の中に戻ると、夢で見た業火を消し去るようにもう一度眠りについた。
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曇天に笑う(プロフ) - 高校生さん» ありがとうございます！こんな無茶に応えていただきほんとに嬉しいです(*｀ω´)これからも更新楽しみにしています！ (2017年2月1日 23時) (
レス) id: cbd3a1b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - 曇天に笑うさん» ありがとうございます。ええ。大丈夫です 明日が丁度二日で好きな数字ですので書いて投稿してみますね。 (2017年2月1日 22時) (レス) id: 422479f97e (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - ももタ郎。さん» ありがとうございます。 (2017年2月1日 22時) (レス) id: 422479f97e (このIDを非表示/違反報告)
曇天に笑う(プロフ) - とても面白かったです！更新楽しみにしています！出来ればなのですが、旅団の人達が迷子になった所を描いて欲しいです( ´-ω-)出来ればでいいのでお願いします！_:(´ω`」 ∠):_ (2017年2月1日 10時) (レス) id: cbd3a1b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
ももタ郎。(プロフ) - 読みやすくて凄く面白かったです！これから、また新しいキャラが出て来るの楽しみですね(´ｰ｀)更新応援しています！ (2017年1月4日 11時) (レス) id: 76d1df2f9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高校生 | 作成日時：2016年8月28日 0時
