第三十三話 帰宅 ページ35
..
塒に帰るために足を進め、ゴミの山の上を走っていく。足場の悪い子の場所でも慣れてしまえば良いアトラクションのようであった。
この世界の重力は小さく、ありえない高さまで飛翔する事が出来、走ったり飛び越えたりとしながら体力とバランス感覚を養っているのだ。
数十分ほどで塒のある元居た地区に到着し、そこからは歩いて路地を通り抜け塒を目指す。
歩き進めると、見慣れた通りが見え見覚えのある姿を見つけ思わず口角が上がった。
まだ、此方には気づいていないようだが数人ほど外に出て何か話している様子だ。
「――!、Aが帰って来たっお帰りなさい!」
「ただいま。遅くなってごめんね」
此方の姿を認識した途端に外に出ている皆の表情が明るくなり、一番先にマチが動き出し駆け寄って来た。
建物の中にいた者達もAが帰ってきた知らせを受けるとすぐに出てきた。
皆口々にお帰り。と言いながら嬉しそうな表情を見せていた。
「遅かたね。変な奴に絡まれでもしたか」
「問題はなかったよ。心配してくれてありがとう、フェイタン」
「……別に、気になただけよ」
照れて顔を背けるフェイタンの様子に笑みが浮かび頭を撫でてから他の子と話をする。
彼のこのような反応はいつ見ても可愛いと思うのでつい笑みが浮かんでしまうのだ。
「パク、皆の様子は変わり無かった?」
「ええ。殆ど一緒に居たから体調が悪くなった子は居なかったわ」
ありがとう。と頭を撫でてから他の会話もする。
暫く皆と話してから建物の中へと入り、全員の頭を撫で終わったころに漸く各自自由に行動を始めた。
晩御飯の支度をしながらお風呂の用意もしておく。数人に手伝ってもらうとすぐに支度は終わり食事をする事が出来た。
今日一日のことを聞いてみようとAが口を開くと初めは雑談であったが話が進むにつれどうやら今日はいつもと変わった事が起きたようである。
「へぇ、街でそんな噂が流れていたのね」
知らなかった。と言うと噂の内容を皆口々に教えてくれた。
どうやら、ずっと塒にいても退屈なので街に数人が出て行ったようである。
もちろん一人では行動せずにずっと一緒に行動をしていた。
暇潰しに行った街で新しい噂が流れてきたので試しにその噂を集めてみたらしいのだ。
噂であるので聞く人間によっては内容がずれていたり尾ひれがついていたりしたそうだ。
三人は、噂を集めていくうちに少しだけ興味の湧く噂話を耳にしたのである。
613人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
高校生(プロフ) - 皆様、現在日本に台風が接近していますが怪我の無いように気を付けてお過ごしください (2016年8月29日 7時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - フィンクスloveさん» ありがとうございます (2016年7月7日 12時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
フィンクスlove - とても面白くて大好きです!!更新頑張ってください!!(*´ `*) (2016年6月29日 18時) (レス) id: 8375edd26c (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - シロさん» ありがとうございます (2016年6月22日 23時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 更新頑張って下さい!楽しみに待ってます! (2016年6月14日 20時) (レス) id: 6ce3e8c171 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:高校生 | 作成日時:2015年11月22日 22時