第三十二話 情報 ページ34
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「……おいアンタ」
「ん、何か用かい」
ここはいくらか情報が集まりやすい地区の一つである。
元居た場所からは遠いが情報が集まりやすく、マフィアなどの裏商売が他の地区よりも比較的多く集まってくる。
壁に凭れて欠伸をしていると横からかかった声。
此方の顔が見えないように配慮しながら声のする方を見ると、明らかにここらの住人ではない男が一人立っていた。
セットされた髪、真面な服装。雰囲気からこの男の職業を予想すると、ハーブ専門のマフィアであろう。
面倒だな、出来れば無視したい。小さくため息を吐きながら勘違いをしている男を追い返すために仕方なく話をする。
「薬か？」
「ああ。質は問わねェが大量に欲しい。」
「量ならそこの店がお勧めだ。質を気にしないのならば安く手に入る」
男の提示した条件に合った店を指し示すと路地の奥へと踵を返した。
ちらっと男を見ると、勧めた店へと何の疑いも無く足を進めていた。私としては、嘘の情報を与えて遊んでも良かったのだが今回男に示したものは本物の店だ。
今回、というのは少し前に別の地区で嘘の説明をして相手で遊んだことが複数回あるからである。
この遊び癖は一生消えなさそうだと思った。
フードを深く被り直して人通りが多い場所を探しに行く。私は雑踏する場所はあまり好きではないが情報を手に入れるには一番楽な方法であるので仕方なく人込みに紛れるのだ。
先ほどのように路地で聞き耳を立てるのは良いが、変な奴らに絡まれやすくもなるのだ。
いつも住んでいる場所の住人とはまた種類の違う人間であり、全体で言えば今私がいる地区の者の方が強いであろう。
筋肉質で、短気な連中が多い。
だが、話の分かる連中もいるので情報交換が暫しとれるのである。
正直、必要な情報を集め終わったら元の地区に帰りたい。
この地区は流星街の隅にあり食料も店もあるので人が集まり治安は良いとは言えないのだ。寧ろ、悪い。
普段、マチ達と生活している地区の方が安全であった。
喧嘩になれば負ける自信がある。身体能力は上がっており当初は感心したが、鍛えていないので戦闘になれば難しい。
出来れば、戦闘などはしたくないのだが時がたてばその考えも変える必要があるであろう。責て今だけは安全な毎日を過ごしていたいと私は思った。
太陽が傾き始めたのでもうすぐこの地区を出る準備をする。準備と言っても走る準備であるが。
さぁ、早くみんなのところへ帰ろう。
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高校生(プロフ) - 皆様、現在日本に台風が接近していますが怪我の無いように気を付けてお過ごしください (2016年8月29日 7時) (
レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - フィンクスloveさん» ありがとうございます (2016年7月7日 12時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
フィンクスlove - とても面白くて大好きです！！更新頑張ってください！！(*´ `*) (2016年6月29日 18時) (レス) id: 8375edd26c (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - シロさん» ありがとうございます (2016年6月22日 23時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 更新頑張って下さい！楽しみに待ってます！ (2016年6月14日 20時) (レス) id: 6ce3e8c171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高校生 | 作成日時：2015年11月22日 22時
