第三話 高揚 ページ4
..
ふわりと何時かと同じように優しく風が舞い、頬を撫ぜる。
風の舞う音しか聞こえない、寂莫とした場所だった。
辺り一面ゴミの山。
ここは、何を捨てても許される街
……流星街、だ......
「ふぅ....」
息を吐いて、高揚した気持ちを落ち着かせた。
横になっていた身体を仰向けにすると見えた空。
黒い鴉が飛び交い少し遠くの場所から濁った煙が空へ上っていた。
まだ、この場所では青空は見えるがもう少し遠くへ行けばこの空はどう変化するのであろうか。
燦然と太陽が輝いて愕然とした気持ちを落ち着けてくれた
何故、こんな不思議なことが起きているのだろうか。と呆然とした様子で空を見ていた。
「..トリップ、....か」
考える時間はたくさんあった。ありえないが、このことは事実だ。
飛んだ記憶に明らかに変わった景色、ゴミ山のゴミに書いてあるハンター文字。
以前生きていた世界とは全く異なる世界だということ。
“トリップ”というモノが本当にあり、経験してしまったことに大きな戸惑いはあれど嬉しくて、
早くこの世界を見てみたいと思った。
見てみたいが、初めての世界で一人生き抜くことはとても恐ろしく感じられた。
手や足に少し力を入れたり緩めたりとしながら身体に異常がないことを確認し、ゆっくりと上体を起こした。
辺りに人は居ない。
人の気配もなんとなくだがこの辺りには居ないような気がした。
身体を優しく解しながら立ち上がって周囲を一瞥する。
ゴミだらけでもよくよく見れば比較的使えそうな物が多くあった
足元に気を付けながらも使えそうな物は回収しておく。
今の格好はトリップした時と同じ格好とリュックだけだった。
その上からマントになりそうなボロ布を羽織った。
掏り対策である。
個々の住人なら気づかれずに掏ることなど容易なことであるだろうから。
「....なんか、どきどきしてきたなぁ。」
これからの生活が、とても楽しみだった。
法律なんてない。
何をしても怒られない。
自由が手に入った
鼻が曲がりそうな異臭はするが、時期に慣れてしまうのだろうと思うと対して気にはならなかった。
折角トリップできたのだから何としてでも生き延びたい。
とりあえずは、今日を生き延びるためにも今は屋根のある建物を探さなければいけないだろう..
不安定な足場を歩き回ったが人間には一人も合うことはできなかった。
(....あ、いい場所発見。今日はここで寝るか)
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高校生(プロフ) - 皆様、現在日本に台風が接近していますが怪我の無いように気を付けてお過ごしください (2016年8月29日 7時) (
レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - フィンクスloveさん» ありがとうございます (2016年7月7日 12時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
フィンクスlove - とても面白くて大好きです！！更新頑張ってください！！(*´ `*) (2016年6月29日 18時) (レス) id: 8375edd26c (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - シロさん» ありがとうございます (2016年6月22日 23時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 更新頑張って下さい！楽しみに待ってます！ (2016年6月14日 20時) (レス) id: 6ce3e8c171 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：高校生 | 作成日時：2015年11月22日 22時
