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第二話 砂埃 ページ3

..


身体が空中を漂っているかのような不思議な感覚。

意識が浮上しかけるが、迫り来る睡魔に抗いもせず、

また、沈むように深く眠りについた。







ふわりと優しく風が舞い、頬を撫ぜる。

朧げな記憶を思い出そうと頭の隅で考えながら頬を撫ぜる風に意識が浮上し、それに従って目を開いた。

薄く開いた視界から見える景色は霞んで見える。

もう少し周囲を窺おうとするとひどく砂埃が舞い、顔を顰めた。




ここは、どこなのだろうか。


動いても安全なのだろうか。



そんなことを考えてはいたが、体は倦怠感を纏っていて今はまだあまり動きたくなかった。

とりあえず、ここがどこなのか知りたかったので目を開いた

周囲を一瞥すると予想外の光景に愕然とした。



周囲一面ゴミの山。



何がどうなればこんなにも景色が一変するのだろうか。

自身が倒れている場所を見れば幸いにも、今倒れている場所は割と奇麗な布の上だった

奇麗、というのは周囲のものと比較してではあるが。

周囲に人は居ないようで風が吹く音しかしない。

風が強く吹くたびに鼻が曲がるような異臭が漂ってきた。

空は青空と濁った煙と飛び交う鴉達。

一体どういうことなのか現状を把握するのには少し時間が掛かった。

何故ここにいるのか、意識を失う前の記憶を引っ張って来るがいくら考えてもこの現実はわからない。

落ちた。意識は無かったから受け身なんてとれるはずが無い。

落下した先にクッションでもあれば別かもしれないが、下にあるのは布だけである。

だが、身体は幾らかは動かし難いがその役目は果たしている。

落ちたら目の前にはゴミと濁った空なんて、何処にも落ちようがないと思った。

一体自身はどうなっているのだろうか。

体を起そうと腕を動かし、腕にかかる違和感と痺れたような感覚に訝った。

見れば、腕の傍の地面にナイフが刺さっておりそれで少し切っていたようだった。

腕の布が避けて血が滲む。傷口を圧迫して血が止まるようにする。

何とか上体を起こして見れば寂莫としたゴミ山が四方八方に広がっていた。

そんな光景を見ながら、どこか記憶にある景色だと思い思考する。



ゴミの山…ゴミの山、か......


なーんか、心当たりがあるような....




「....あ、もしかして流星街だったり?」




..HUNTER×HUNTER!?


最高!神様マジ感謝!!



....なわけないか、ハハ..



(....この空き缶に書いてある文字、ハンター文字だ..)

第三話 高揚→←第一話 日常に開いた穴



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高校生(プロフ) - 皆様、現在日本に台風が接近していますが怪我の無いように気を付けてお過ごしください (2016年8月29日 7時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - フィンクスloveさん» ありがとうございます (2016年7月7日 12時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
フィンクスlove - とても面白くて大好きです!!更新頑張ってください!!(*´ `*) (2016年6月29日 18時) (レス) id: 8375edd26c (このIDを非表示/違反報告)
高校生(プロフ) - シロさん» ありがとうございます (2016年6月22日 23時) (レス) id: ba05ed8226 (このIDを非表示/違反報告)
シロ - 更新頑張って下さい!楽しみに待ってます! (2016年6月14日 20時) (レス) id: 6ce3e8c171 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:高校生 | 作成日時:2015年11月22日 22時

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