8つ目 ページ10
かすかに思い出した昔のこと
私が4歳くらいの時のことだ
ふほらA、こっち来て！｣
私より背の高いお兄ちゃんは、私の手を引っ張って少し小高い丘の上へ登っていく
｢おにぃちゃん待って〜！｣
5歳差ながら、お兄ちゃんの速さにあまりついていけず
それでも一生懸命ついて行った
しばらくすると木々が晴れ
目の前には綺麗な空が見えた
｢俺の秘密の場所！Aには見て欲しくって！｣
へへへっ、と笑うお兄ちゃんをよそに、私はその空に目を惹かれていた
｢わぁ…！
きれい！きれいだねおにぃちゃん！｣
きゃっきゃとはしゃぐ私にお兄ちゃんは｢そうだろー！｣と自慢げな顔をした
その日は日が暮れるまでその丘でお話をして、そして帰りに約束した
｢この場所は、俺とAだけの秘密の場所だよ｣
｢うん！ひみつのばしょ！
おやくそく！｣
そう言って指切りをした
｢(すっかり忘れてた…まぁ、あの後引越しもしちゃったし仕方ないか…)｣
思い出している最中に出した昔のアルバムをペラペラとめくる
しかし、お兄ちゃんらしき人との写真は1枚もない
｢撮らなかったのかな…？｣
母に聞いてみてもよかったが、なんだか気が引けてしまって聞くことをやめた
｢(もう、思い出さないようにした方がいいのかもしれないなぁ…)｣
そう思ったのを最後に、私は目を瞑って深い眠りに入った
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香雪蘭(プロフ) - れおんさん» ありがとうございます！！凄く嬉しいです！(´；ω；｀) (2019年2月13日 12時) (
レス) id: b9e2afb4a7 (このIDを非表示/違反報告)
れおん - すごい好きです！更新がすごい楽しみです！ (2019年2月13日 7時) (レス) id: 6a02a5c532 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：香雪蘭 | 作成日時：2019年2月13日 1時
