12つ目 ページ15
それから寒かったこともあり、近くのカフェに入って少し暖まってから目的地に行こうという話になった
｢そういえば、今日はどこに行くの？｣
聞いてなかったなと思い、幸芽さんの方を見て首を傾げると彼女は｢ふっ、ふっ、ふーっ｣と笑い何故かドヤ顔でこちらを見てきた
｢実はですね実はですね！この度私、推しに会いに行くことになったのですよ！
なんと！年越しライブ！当選致しましたァ！！｣
そういい、お店の中なのにも関わらず立ち上がった彼女はもれなく店内にいた他のお客さんの視線を集めた
｢ひゃっ…え、えぇっと、それでね…？｣
それに気づいた彼女はしゅんっと大人しくなり、静かに座ると話を進めた
｢そのために服を買いに行きたくって
あと、あとね、Aさんが良かったらなんだけど……
い、一緒にライブに行けないかなって！｣
これまた唐突なお誘いだった
｢えっ？｣と、脳内の中で何が起こった状態かの私に彼女はこう続けた
｢あの、実は一緒に行くはずだった妹がこの度妊娠が発覚しまして…
流石に妊婦をライブに連れて行く訳には行かないし
かと言って、チケットを無駄にする訳にはいかないし
SNSの友達誘ってもよかったんだけど、Aさんがいいなら、一緒に行きたいなって思ったの！
あ、で、でも！急なお誘いだし、無理なら…｣
彼女がそう言いかけたところで私は何故か｢行きたい｣と口に出した
何故自分でもそんなことを言ったのかわからない
そらるさんに会いたかったからなのか
それとも私を誘う彼女が、まるで好きな子を初めてデートに誘う子のように可愛かったからなのか
謎である
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 9人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
香雪蘭(プロフ) - れおんさん» ありがとうございます！！凄く嬉しいです！(´；ω；｀) (2019年2月13日 12時) (
レス) id: b9e2afb4a7 (このIDを非表示/違反報告)
れおん - すごい好きです！更新がすごい楽しみです！ (2019年2月13日 7時) (レス) id: 6a02a5c532 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：香雪蘭 | 作成日時：2019年2月13日 1時
